東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

十五夜さんからの贈り物

2010-12-09 20:00:25 | おともだち

2007_0101_000000p1011101 今だから「しみじみよかった」、と言える話です。

昨日はいくらあがいても「十五夜さんは戻ってこない」と諦めたり「でも動いてみなければ」と思い直して歩きまわったりの繰り返しで、気持ちにぽっかりと穴が空いてしまったようでした。

昨日の夕方になってこういうものがお店に入荷したという情報が入り、、。広重画の錦絵「浄るり町繁華の図」の丸〆猫屋の部分です。

朝に十五夜さんが姿を消して、夕方になって丸〆猫の錦絵。こうしたものは欲しいと思って一生懸命捜したところで見つかるものではなく、運命的なものが関わっていると思います。

それよりもこれは十五夜さんの置き土産なのだと直感しました。私の脳裏にはいつも今戸焼の嘉永5年の丸〆猫の物語が焼きついていて、、。

いそいでお店へ行き、求めました。「欣喜雀躍」というほどのうれしさは感じなかったけれど、十五夜さんの気持ちとしてわが家に来たのだな、と思っていました。

丸〆猫の物語では猫さんは姿を消して、幸せをもたらすというストーリーで、再び姿を現したとは書かれていないので、十五夜さんの思い出なのだと思ったり、でも諦めきれずに夜中に歩きまわったり、、。しかし、十五夜さんは帰ってきてくれました。

十五夜さんありがとう。2007_0101_000000p1011100        

丸〆猫の物語パターン①はこちらです。

丸〆猫の物語パターン②はこちらです。 

「浄るり町繁華の図」丸〆猫屋の部分についてはこちらです。                                                                     


帰ってきた十五夜さん

2010-12-09 15:36:03 | おともだち

2007_0101_000000p1011095 昨日の朝から十五夜さんがいなくなり、町内を歩きまわったり、自転車で隣の町内を走りまわったりしましたが見つかるはずもなく、がっかりと気落ちしていました。このところ心配していた寒さも本格的になり始めていたので、治りかけた風邪をぶり返さないで欲しいと思っていました。

夕方、昨日まで思いもかけなかったものが手に入ることになり、これもいなくなった十五夜さんからの置き土産なのではないかと思いました。

夜十時過ぎ、それでも諦めきれず自転車で夜の街を走りまわりました。やっぱり駄目か、と家に帰って自転車を片づけていると、鳴き声が、、、。物干しの下の庇の上に十五夜さんの姿。急いで物干しへ行くと、ちょうど物干しと一階の屋根の間の隙間に潜ってしまうのです。物干しに上がると軋むので余計に怯えて奥に入ってしまいます。それでも下からみゃーみやーと悲しい声がします。

町内会から梯子を借りてきて、登ったら姿は奥に見えるのですが異様なシチュエーションのせいか呼んでも怯えてでてきません。梯子を返して素手で外壁を登り、声をかけてもダメ。暗闇の中では手の打ちようもないので、せめてごはんと水を庇に置いて、部屋の戸も開けっぱなしにしてひと晩明かしました。

夜があけて再度外壁を登って声をかけてもダメ。とうとう便利屋さんに電話をかけ、救出のヘルプをお願いしました。でもなかなか来てくれないのでまた自分で登って声をかけることを繰り返し、ちょっと疲れてお茶を飲んだあと、物干しに行こうとしたら、何と部屋の中にいるではないですか!

よかったよかった、、、。ここが自分の居場所だと認識していてくれたんですね。ちょっと体が黒ずんでいるけれど無事でよかった。体を撫ぜて欲しいと寄ってきてごろりとして喉を鳴らす十五夜さんでした。