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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信457 ・知に落ちた”知の巨人”立花隆氏

2010-03-03 06:45:14 | 日記
お早うございます。アメリカの”奥の院”の一人、ロックフェラー家の4代目、ジェイ・ロックフェラー上院議員が米上院でのトヨタ公聴会を仕切ることになりました。
生き生き箕面通信457(100303)をお届けします。

・地に落ちた”知の巨人”立花隆氏
 立花隆氏の言論が”変”だ。何か異常が起こっている、と思わざるを得ません。何が起こっているのかは不明ですが、あるいは病(ガン)が影響し始めたのでしょうか。

 最も典型的なのは、小沢批判。文藝春秋3月号では「『政治家』小沢一郎は死んだ」のタイトルで、「小沢はすでに終わった!あと一日、二日は生き延びるかもしれないが、小沢の政治生命はすでに終わっている、と私は思っている」と書きました。これは、検察が不起訴処分を出す前の寄稿ですが、恐らく検察が起訴するという見通しの想定で「先読み原稿」を書いたものでしょう。検察が起訴していれば、「小沢は幹事長を辞任せざるを得ない。そうなれば小沢も権力を一気に失い、急速に過去の人になる」という想定で書かれたものです。

 立花氏の想定どおりの展開なら、「どうだ、オレはとっくにこの事態を見通していたぞ。鋭い先見的な分析だろう」と胸を張れるところです。ところが、検察は不起訴処分。まったくおっちょこちょいの文章になってしまいました。

 ジャーナリストとしても高い評価を得てきた立花氏ですが、文春3月号の原稿では根拠も示さずに、他人の論評を感情的に斬って捨てる所業に出ました。週刊朝日に掲載された上杉隆氏の寄稿に対し、「検察憎しの立場に立つ一部マスコミにバカバカしい批判―たとえば、つい最近起きたと伝えられる(検察は事実無根と抗議)、子どもを持つ石川の女性秘書を10時間も無理な取調べをして保育園に通う子どもを迎えにいけなくしたことなど―を許してしまうことになる」と一刀両断。

 こうした一刀両断をする場合は、まず事実を確認し、その事実の上に立って、なぜそれがバカバカしいかを明らかにすることが最低でもなされなければならないルールのはずです。しかし、立花氏はそれを素通りして、ただ一方的に「検察憎し」はおかしいというばかりなのです。

 そこに見られるのは、大手のマスメディアと同じ、検察のお先棒をかつぐ論法です。「ここまで検察のちょうちん持ちをするか」と、あぜんとするほど見事な偏向ぶりに「立花氏は地に落ちた」と感じざるをえません。

 検察が流したウソの情報などで作られた空気は、マスメディアで増幅され、世論調査の結果に影響を与え、いままた”知の巨人”の判断さえも狂わせてきました。

 今後検察審査会で二度、「起訴すべき」という判断がでれば、検察は起訴することになります。小沢幹事長はむしろ起訴され、裁判を通じて「潔白」を証明されたほうが手っ取り早いとすら考えます。一般には「不起訴は、嫌疑不十分を示し、事実は限りなくクロに近い灰色」とキャンペーンされています。しかし、検察が強制起訴の中で徹底的に捜査しても罪に問われなければどうするのでしょう。

 いままでは大手のマスメディアを含め、「推定無罪」の原則すら踏みにじり、事実上の「有罪」扱いする社会的な空気があります。立花氏はその空気をいっそう増幅する影響力を行使したという点で、もしも起訴されその結果「潔白」が証明された場合、ジャーナリストとしても致命的といわざるを得ません。