生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信482 ・ハイチを今も「奴隷の国」にしているのは誰ですか

2010-03-28 07:25:31 | 日記
お早うございます。コウノトリのヒナが2羽ふ化したことが、兵庫県豊岡市のコウノトリの郷公園で確認されたそうです(28日付け読売朝刊)
生き生き箕面通信482(100328)をお届けします。

・ハイチを今も「奴隷の国」にしているのは誰ですか
 今年1月に大地震に襲われ、23万人以上の生命が奪われたハイチ。そのハイチに対する支援が続くなか、アメリカのやり方をめぐって世界中が懸念を示している、とカナダのストリートマガジン「メガフォン」が伝えています。「メガフォン」の記事を、最新の日本のストリート誌「ザ・ビッグイシュー」(10.3.15号)が転載していました。

 ハイチはもともと誇り高い黒人の国でした。200年ほど前の1804年、黒人反乱軍が宗主国のフランス軍を破って世界で初めての黒人共和国として独立を果たしました。しかし、アメリカはそれを許すことができず、他の欧州諸国と語らって通商を停止。その後、アメリカは”平和再建”を口実に1915年にハイチを占領し、黒人を安い労働力源としてアメリカ企業のために奉仕させてきました。

 20~30年前には、ハイチに圧力をかけてコメに対する関税を解除させ、米国内で多額の助成金を受けて栽培されたコメを大量に輸出、ハイチの農家は破産に追い込まれました。完全に輸入作物に依存せざるを得ない国にさせられ、今日のこの国の貧困を恒久化する根本原因を作ったのです。

 いまは人口の4分の3が1日2ドル以下で生活せざるを得ない貧困国におとしめられています。ハイチはその歴史において、誇り高い独立国として自立できることを一度ならず証明しましたが、アメリカが介入する政府を作られたりで、国民は虐げられています。

 以前にもこの通信で触れましたが、ハイチはキューバに隣接しており、アメリカにとっては目の上のこぶにあたるキューバをけん制する戦略上の意味からも抑えておきたい国です。今回の大地震は、救援を名目に軍隊を派遣する絶好の口実となり、いまも大量の軍隊が駐留して事実上、占領状態にあります。見かけは「自由」がありますが、実態は「奴隷」の国なのです。アメリカはオバマさんのもとでそういうことをする国でもあります。

 日本でも有事には、アメリカ軍が日本の自衛隊を使って前線で戦わせる戦略です。日米安保50年の今年は、安保条約を根本から見直す好機ですが、朝日も読売もそうした観点は意識的に触れないようにしています。