生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信469 ・「日本の真の脅威は?」―有権者のお客様意識

2010-03-15 06:59:01 | 日記
お早うございます。NHKの昨日の「日曜討論」で、司会者が出演の岡田克也外相に「オカマ外相」と呼びかけ、あわてて訂正していました。
生き生き箕面通信469(100315)をお届けします。

・「日本の真の脅威は?」―有権者のお客様意識
 NHKの「日本のこれから一―いま考えよう日米同盟」という一昨日の討論番組では、日本の脅威はもっぱら「中国」と「北朝鮮」でした。

 たしかに中国は軍事費を驚異的に増やし、装備はまもなく空母艦隊を発足させ制海権を握る力を備えつつあるのをはじめ、ミサイル、ロケットなどハイテク機器を駆使した近代化を達成。さらに軍備増強路線を強化しています。北朝鮮も核兵器保有を誇示するなど、一見おっかない姿を見せびらかす「瀬戸際外交」を続けています。

 だから、アメリカ軍に守ってもらわなければ。だから、日米安保条約が大事だよ。だか、
普天間と引き換えの代替基地を造らなければ、それは沖縄しかなさそうだ。そんな展開になりつつあります。

 しかし、金融危機は「脅威」ではなかったのでしょうか。リーマン・ショックに端を発するアメリカ発の金融危機は、日本でも「百年に一度の危機」と受け止められました。今も経済はデフレから抜け出せず苦しんでいます。中小企業は、今月の仕事もない。支払いができない。自殺するほかない、と追い詰められています。大手の企業も新卒採用を極端に絞り込んだため、若者は人生の出発にあたり、のっけから就職氷河期に直面して内定がもらえません。100社も200社も就活してもです。

 いま世界の経済が良くないのは、アメリカ発の金融危機によってもたらされた面が強く、実質的にはアメリカからの”攻撃”であり、アメリカの経済の有り様が「脅威」なのです。

 沖縄の基地からは、アメリカ軍はイラクに自由に出撃していきました。オバマさんになって今度はアフガンを狙っています。8月にイラクから撤退したアメリカ軍はアフガンに展開する予定ですが、いずれにしても沖縄の基地が武器弾薬はもちろん、兵員の増強でも極めて
重要な役割を果たします。

 もちろん、イラクの人も、アフガンの人も、アメリカ軍が沖縄から来ることを知っています。となれば、いずれ沖縄はテロの標的になることは間違いないでしょう。直接、沖縄で自爆テロが行われたら、新聞は大騒ぎするのでしょう。だけど、いまは、「沖縄に米軍基地を
造ることはやむを得ない」という論調です。実際は、アメリカ軍の存在そのものが脅威であるにもかかわらずです。

 これからの脅威は、ネットを使ったサイバー・テロもあれば、生物化学兵器による「目に
見えない細菌」などでの攻撃もあり得ます。日本は、幅広い脅威に対処する戦略を具体化する必要が喫緊の課題であり、その中で沖縄にある米軍基地の意味も問い直すべきではないでしょうか。いまや古くなった普天間基地など米軍も要らないのです。

 ともあれこうした脅威に対して、政治もジャーナリズムもあまりにも能天気です。そして
私たち有権者は、「政治がなんとかしてよ」と、お客様気分です。決して自分の身に降りかかる問題とは受け止めていません。実に平和な国です。