生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信480 ・「基地撤去」を朝日も読売もなぜ言わないのか

2010-03-26 06:59:51 | 日記
お早うございます。伊丹空港の存廃については、周辺の住宅街にもし墜落などの大事故が起きたらと考えてしまいます。普天間飛行場も同じです。
生き生き箕面通信480(100326)をお届けします。

・「基地撤去」を朝日も読売もなぜ言わないのか
 朝日も読売も、そしてNHKも、普天間基地問題は頭から「普天間『移設』問題」として扱っています。

 なぜ、「移設」だけなのでしょうか。

 政権交代は、米軍基地問題についても、そもそも基地は現在必要なのか、必要ならどのような形であるべきか、まずここを検討すべきはずのものです。政権交代当初は、鳩山首相に近いと見られていた寺島実郎・日本総合研究所会長は「根本から再検討すべし。時間がかかっても止むを得ない」と主張していました。それが、いまはきれいに消滅させられました。極めて意識的な言論コントロールが行われています。

 21世紀の世界は、「核兵器廃絶」「軍備縮小」「地球規模の環境対策」「地球規模の格差是正(途上国援助)」が取り組むべき重要課題であることは、多くの人が異論のないところではないでしょうか。

 その文脈の中では、日本にあるアメリカの基地も根本から見直し、21世紀の世界にふさわしい形に改めることが求められます。ところが、朝日、読売をはじめマスメディアからはそうしたまともなはずの議論が一向に出てきません。

 出てくるのは、「中国コワいぞ」「北朝鮮もあるぞ」「ロシアとももめるタネ(北方領土問題)がある」、だからアメリカの「核の傘」の下に入り、アメリカに守ってもらわなければ、という論理だけです。

 いまジャーナリズムに求められることは、中国、北朝鮮など周辺諸国との関係はもちろん、原油を運んでくるシー・レーンの安全確保など日本の生存にかかわる情勢を踏まえて、どのように国を運営していくのか、こうした最も基礎になる問題について、骨太の材料を提供し続けることだと思います。ところが、最初から「移設」という限られた論点から一歩も出ようとしません。

 中国、北朝鮮に代表される「脅威」を、どう受け止め、どのような対処の仕方、あるいは解決法があるのか。ぼくは「基地撤去」こそ、周辺の緊張をやわらげる道だと考えている一人です。テレビの龍馬も、上士のところへ掛け合いにいくときに、わざわざ刀を置いて「丸腰」で出かけました。司馬遼太郎の伝えたいメッセージのなかには、「丸腰の強み」があったはずです。

 朝日や読売の論説委員のなかにも、「基地撤去」を考える人がいるはずですが、「とてもそんなことを言い出せる空気ではない」というのが現実なのでしょう。かつて太平洋戦争に突っ込んでいくときも、みんな「とても反対できる空気ではなかった」といいました。東京裁判の法廷で、A級戦犯もそう主張しました。新聞もカネやたいこで戦争をあおりたてましたが、「やむを得なかった」だけです。

 いままた、国の大事な問題について、「基地撤去などとても言い出せる空気ではない」というのが、日本を代表する新聞などマスメディアのレベルです。だから、わたしたち自身が国の行方に「事挙げ」することが欠かせません。

 なお念のためですが、ぼくは密貿易や密入国などから国を守る「戸締り」はもちろん重要だと考えており、海上保安庁あるいは会場自衛隊の軽武装は必要だと思っています。