生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信478 ・人間同士の付き合いを―日韓歴史共同研究の報告書公表を受けて

2010-03-24 07:03:22 | 日記
お早うございます。今日、白鳳と把瑠都が全勝対決。大相撲が「国技」とは、どういう意味なのでしょうか。
生き生き箕面通信478(100324)をお届けします。

・人間同士の付き合いを―日韓歴史共同研究の報告書公表を受けて
 日韓両国の歴史研究者らでつくる第2期日韓歴史共同研究委員会が昨日3月23日、3年におよぶ研究結果をまとめた報告書を公表しました。

 今回初めて歴史教科書のあり方を研究対象にしましたが、深い溝があることが改めて浮き彫りになりました。

 今年は日韓併合100年の節目の年。韓国側は「わが国を侵略し支配しておきながら、日本の教科書では例えば慰安婦に関する記述が減った、朝鮮半島からの強制連行、『創氏改名』の記述については『簡潔過ぎ、ドライだ』」との強い指摘があったと伝えられています。

 日本側は「日本の平和憲法、とりわけ9条に関する記述がない。過去の歴史に関する天皇陛下の『お言葉』や昭和戦争をめぐる陳謝を表明した村山首相談話についても記述がない」と指摘。

 この研究委員会は、当時の「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍政権と、「歴史の清算」を唱える盧武鉉政権の時代に発足したため、時代的背景から「代理戦争」を受け持たされた面がありました。

 では、日韓両国が真の友好関係を築くにはどうすればよいか。

 やはり、政治が表にたって真摯な外交努力を日常的に積み重ねること。同時に、民間レベルで人間同士の交流を深めていく以外にないのではないでしょうか。その中で、例えば懸案の慰安婦問題について両国が了解できるよう、より具体的なに努力が欠かせない。

 ところが、気になるのは、日本がふたたび「内向き」に流れを変えつつある点です。海外留学生は大幅に減少し、海外へ向ける関心が非常に低下してきています。国内で「食べていくだけで精一杯」という事情もあります。

 しかし、世界的な大競争時代の真っ只中です。アメリカの緩やかな衰退と中国の勃興、さらにはインドやブラジルの経済発展が、エネルギー不足や食料不足を加速させるという次代背景のなかでどう生き延びていくか、が目の前の大きな課題です。隣国との平和的な共存はまずもって大切に築いていく必要があります。こうした問題でも、マスメディアがより真剣に取り組まなければ、ますます「内向き志向」に傾く恐れがあります。