水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・96」

2014-01-21 18:59:35 | Weblog



カルテ番号 く・6(12)

黒沢典孝はショックを受けた。
こんな考え方は聞いたことがない。
全て、あるいは、ほとんどが何らかの法則によって成り立っていると思っていた。
物理法則、化学法則、心理な法則もあるし、生物学法則もある。
それらを枠内といってしまえば、その通りだが枠外を想像できない。
無法則なら全てが混沌(カオス)になってしまう。
ところが、事実として世界は何らかの秩序がある。
つまり、法則によって成り立っているのではないか。

風間陽水はそんな黒沢典孝の顔を見ながら言った。
「地球上の森羅万象は、枠内だと思えませんか?」
降参だ。
意識範囲が違いすぎる。
人と霊の交流は森羅万象外の出来事なのだろうか?

「この世は、法則内と法則外が重なっているのでしょうね。
だから原因のつかめない事、説明のつかない事があってもいいのではないでしょうか」
黒沢典孝は思った。
そうか、話をしていて違和感があると思ったら、最初からの立ち位置が違うのだ。
原因は必ずある、解明はいつか出来る、と信じていたのは枠内に限ってなのか。
もし、枠外からの影響なら原因は無いし解明は不可能になる。
それでも頭痛は消える。
原因が無くても、正体が解らなくても、物事は変えられるのだ。
黒沢典孝は、頭をぶん殴られた気がした。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・95」

2014-01-20 18:56:40 | Weblog



カルテ番号 く・6(11)

風間陽水の話は続く。
「人は見える肉体と見えない意識で成り立っています。
肉体があるから見えない意識も多種多様を保てますが、肉体が無くなると意識はとても狭くなります。
嘗てどんなに広い心であっても、霊になると心の狭いヤツになってしまうのです」
黒沢典孝は高級霊というのもいるときいている。
「本当かどうかは判りませんが、守護霊は心も広いのではないのですか?」
「狭いです。ただしネガティブな意識ではなく、ボランティア意識なのでしょうねぇ。
人なら、ネガティブからポジティブ、誠実も裏切りも奉仕も自分勝手も同時に持っているのですから人生は面白いのです」

黒沢典孝は思った。
そうか、立派な意識は心が広いわけではなく、ただの種類だ。
広い心とは、下品から上品、低俗から高級まで内蔵して、自由に操れるのだ。
「僕の頭痛は、僕のどんな意識に同調しているのですか?」
風間陽水は微笑んだ。
「それをつきとめても無駄でしょ。
仮に見つけても意識を変えるのは大変ですよ。
変えようとすると、逆に強まってしまうのが意識ですから。
それに、今回は同調といっても少し違うのです」

風間陽水は少し黙って、どう例えればいいのか考えている。
「この世には法則があります。
近周波数に共鳴する、というのも法則です。
ですが、この世は法則と法則以外で成り立っています」
黒沢典孝は反論した。
「全て何らかの法則が有るのでは。
法則外は未だ解明できていないだけではないですか」
「う~ん・・・法則というのは枠の中だけしか当てはまらないのですよ。
いわば、法則が有効なのは例外みたいなものです。
基本的に無法則の世界ですし、圧倒的に法則外が多いのですよ。
ところが科学という宗教が主流になって、法則にこだわってしまったようです」


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・94」

2014-01-19 19:00:46 | Weblog



カルテ番号 く・6(10)

「霊も一応同じ仕組みですが、幅があります。帯と考えればいいです。
近周波数まで反応すると思って下さい」
霊というと妖しげで信じる、信じないの世界だが、この説明なら納得できる。
「霊と霊なら類は友を呼ぶとして、似た者同士の交流しかできませんが、人は違います」
「人の本質は霊である、という考え方もありますね」
「そうかもしれませんが、誰も証明できない。否定も肯定もできない話です」
変なところはハッキリしている。

「肉体はとても幅広い周波数と交流できる器です。
それがこの世にいる理由かもしれませんが、これも仮定の話です」
黒沢典孝はワクワクしてきた。
「具体的にはどういうことになるのですか?」
「下品な私と、とても上品な高貴な方とが触れ合える、交流できるということです。
これが霊と霊なら交流は不可能になります。
つまり、この世の物質界というのは、とても珍しい世界だといえるでしょう」
「先生も冗談を言うのですね」
「冗談もダジャレも好きですが、下品は冗談ではないです。
下品に生きる、というのは私の目指す生き方ですから」

黒沢典孝は風間陽水と個人的な知人になりたくなった。考え方が面白い。
「すると、霊と人とはどうなるのですか?」
「霊は身体がありませんから、一番触れ合いやすいのが近周波数の人です。
霊のこだわり、未練が恨みなら、恨みを常に持っている人と同調しやすいわけです」
「でも、人の心は幾つもの種類を同時に持っていますよ。恨みもあるけど優しさもある」
「そうです。だから、こだわって持っている周波数ということになります」
黒沢典孝は思った。
自分の頭痛が霊障ならば、自分は何にこだわっているのだろう。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・93」

2014-01-18 19:59:53 | Weblog



カルテ番号 く・6(9)

前回同様、頭がぼんやりしていて働かない。
痛みは消えている。
少しして、やっと頭が動き出した。
こんな簡単に消えるのなら、今までの苦痛の日数は何だったのか。
仮に霊障として、気功治療といっているが、気で霊が消えるのか?
霊障の仕組みも気功の仕組みも疑問だらけだ。

「今日はいろいろ教えて欲しいのですが」
「いいですが、一度にアレコレ言うと混乱しますから少しにしましょう」
黒沢典孝は今後の為に頭痛の原因や防ぎ方を知りたかった。
「まず霊障について教えて下さい」
「霊の範囲がありますが、見えない意識体でその意識も狭いモノを霊とします」
「意識が狭い?」
「簡単に言えば、こだわっている部分だけの意識と思って下さい」
「なるほど、生きている時の意識全てではないのですね」

「霊を携帯電話の電波に例えます。黒沢さんの携帯電話が何故鳴るのかわかりますか?」
「同じ周波数の電波に共鳴して鳴るのです」
「そう、そして共鳴するには常に自分から電波を発しているという条件が付きます」
「電源ONというのは、自分の電波を発しているということですね」
風間陽水の例え話は解りやすい。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・92」

2014-01-17 18:24:22 | Weblog



カルテ番号 く・6(8)

朝目が覚めたら頭痛だった。肩も重い。眼も重く痛みがある。
やはり完治したわけではなかった。
そういえば院長は「今日はここまでにしましょう」と言った。
次も治療しましょう、という意味だった。
あまりに快適だったので、つい行かなかったのだ。
早速予約しよう。

学校が終わって夜でもかまわない、という。
一応24時間、365日受け付けるらしい。
親切なのか、無責任なのかわからない院長だ。
霊障の類、とか言っていたが、ハッキリとした事は言わない。
原因も自分にないような口ぶりだった。
考えると、ほとんど解らないままだった。
これでは今後、防ぎようがない。

治療院に着くと、夜の8時になってしまった。
「すいません、夜遅くに」
「全くかまいません。私は時間の区別が薄いので気になりません」
時間の区別が薄い、とはどういう意味だろうか?
早速横になり、頭に指で触られる。
覚えていたのは、そこまでだった。
揺り動かされて目が覚めると一時間が過ぎていた。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・91」

2014-01-16 19:10:31 | Weblog



カルテ番号 く・6(7)

「次はいつ来たらいいですか?」
この質問もよく受ける。通常の治療院は次回を予約するのだろう。
だが、風間陽水は詰めてしなくては厳しい病以外は特に次回を決めない。
「来たいと思ったら連絡下さい」
完治するには何回か治療の必要がある人にも同じ言い方だ。
ある意味、無責任。
風間陽水は思う。治すのはその人の意思だ。
治すには自分の病と意思と正面から向き合って決めるのが大切なのだ。
治療者側から言われて来るのと、自分から来るのでは回復度が違う。
それに、病を完治させるも中途半端にするのも人生だ。
どちらも大切な体験が出来る。

黒沢典孝は頭痛が無くても来ようと思った。
まだまだ聞きたい事が沢山ある。
どうやら自分の霊に対して、ほとんど無知だったかもしれない。
そして、通常の情報も同じようなものだ。
だが、風間陽水はもっと大きく多くを知っている。
おそらく臨床から知った事が沢山あるのだろう。
そういう事を知りたい。

次の日から快適な日常が続いた。
頭痛が無いだけで、とても快適なのだ。
間を置かないで行こうと思っていた風間陽水の治療院にも連絡せず月日が過ぎていった。
担任を持っている教師は、しようと思えば時間が足りないほどの仕事がある。
生徒達の補助になるモノは担任が作り出す。
一人一人の記録や変化のデータは時間がかかるが、教師としての愉しみでもある。
そして、一か月はたちまち過ぎた。



(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・90」

2014-01-15 19:29:15 | Weblog



カルテ番号 く・6(6)

風間陽水はクライアントからの質問にいつも少し困った顔をする。
自分なりの説明はできるが、そのまま話すことは難しい。
相手が理解できない説明は意味がないし、拒否反応が起こることもある。
人は理解できないと拒否したり反発したりする場合が多いのだ。
理解できない事を、そのまま丸ごと受け入れられる人はマレなのだ。
説明をどうするか、どこまでするか、に一瞬迷う。
当然だが、もちろん平然と嘘をつくこともある。

「黒沢さんがどう思うかは知りませんが、いわゆる科学的でないモノの影響です」
「霊障といわれるものですか?」
「霊の範囲を限定しないとならないのですが、まぁ、そんなものです」
身体への目に見えない影響ある要素は幾つもある。
高電磁波や放射能だってある。だが短時間で消すことができるわけではない。
黒沢典孝は事実として冷静に考えると、霊障というのが一番適切だと思った。
霊を信じないと口で言う人達もいるが、それなら墓前で手を合わせる意味もなくなる。

「私に原因があったのでしょうか?」
「いや、たまたま黒沢さんが気に入ったのでしょうね」
「そんな事ってあるのですか?」
「霊といっても、生きているモノと変わりませんよ。肉体が無いだけ」
「でも、何か同じ要素が無いと憑りつかれないと聞いてますが」
「町ですれ違っても一目惚れがあるでしょう。一方的なストーカーもいるでしょ。それと同じですよ。黒沢さんがモテたということで・・・」
風間陽水の笑顔に、黒沢典孝も笑顔になった。
この治療院に来て、初めての笑顔だった。



(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・89」

2014-01-14 19:05:39 | Weblog



カルテ番号 く・6(5)

「黒沢さん、今日はここまでにしておきましょう」
少し体を揺すられ、黒沢典孝は目を覚ました。一時間経っていた。
「まだ意識がぼや~としますが、徐々にハッキリしますから」
何があったのかわからぬまま、のろのろと起きた。
何も考えられない。眠気も残っている。
「これで、終わりですか?」
「今日は終わりにしておきましょう」

イズに座って、しばらくぼんやりしていた。
何を聞いたらいいのかも考え付かない。
そして、その時になってやっと気づいた。
頭痛が消えている。こんな簡単に治ったとは思えない。
とにかく、不思議、という感覚だ。

「あの・・・これは、何だったのですか?」
「まぁ、通称気功治療ということにしています」
「い、いや、僕の頭痛の原因です」
どこに行っても、薬を飲んでも消えなかった痛みが無い。
一時間で消えるわけがない。どういうことなのだ。
事実は受け入れるが、気功といわれても納得が出来ない。



(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・88」

2014-01-13 19:20:27 | Weblog



カルテ番号 く・6(4)

黒沢典孝は思った。この頭痛は肉体的なものではないのだ。
院長の言い方は確信して頭痛の話から入った。
そして身近の人達の体調を気にした。
つまり、この頭痛は自分個人の肉体的なものでない、という事だ。
とすると、いわゆる霊障というものなのだろうか?

「黒沢さんだけならいいでしょう」
この痛みがいいとは思えないが、こんな言い方をされたのは初めてだった。
「私の治療は話をしながらでも出来ますので、早速始めましょう」
風間陽水は仰向けになった黒沢典孝の頭に両手で指だけを触れた。
何だ、これは。
黒沢典孝は嘗て経験したことの無い感覚を感じた。

頭から下腹までグヮンと何かの影響を受けている。
気持ち悪くはないが、良くもない。
経験した事が無いから、表現もできない。
「こ、これは、何ですか?」
「そうですか、何か感じます?何でしょうねぇ」
風間陽水はのんびりした事を言い、指を当てたままだった。
黒沢典孝は急速に耐えがたい眠気で意識が遠のいた。
触れられてから、2分は経っていなかった。


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・87」

2014-01-12 19:03:18 | Weblog



カルテ番号 く・6(3)

黒沢典孝が治療院に行った日は頭痛が始まって一週間目だった。
痛みの強弱があり、その日はやや強めだった。
だが長年にわたり、人前で痛そうな顔や仕草をしたことがない。
電話で予約したが、症状は伏せておいた。
何となく身体の調子が悪い、とだけ伝えておいたのだ。
氣功で診るということだが、頭痛が判るかどうかも興味があった。
試している、という気持ちもあった。

治療者っぽくない、というのが最初の印象だった。
名前や生年月日などの簡単なカルテを書いた。
そして院長が症状を記していく質問事項があるのだが、質問前に言った。
「その頭痛、辛くないですか?」
あまりに自然な言葉だったので、そのまま答えてしまった。
「実はかなりキツイです」
そして、まだ頭痛の話は何もしていない事に気づいた。
「何故、頭痛だと判ったのですか?そんな顔していましたか?」

風間陽水は黒沢典孝の質問を無視して言葉を続けた。
「家族に調子の悪い人はいます?」
黒沢典孝はアパートに一人暮らしだ。
実家は同じ県内だが、かなり離れている。
そして、身内は一応健康だ。誰一人頭痛持ちもいない。
時々来る彼女も元気で陽気だ。
「身近に調子の悪い人はいないと思います」


(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
治療・若返り・悩み相談受付中。日本中出張します。
ブログ読者は、facebookの友達承認をしますよ。コメント付きで申請して
18年間封印していた本物の「氣入れパワーストーン」を販売開始
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする