カルテ番号 え・3(3)
江崎一成の症状は加速度的に進んだ。
言葉の明瞭さがなくなってきた。行動が遅くなってきた。
書道を習っていたわけではないが、非常に上手い字を書いていたのが乱れてきた。
ぼんやりすることが多くなった。
さすがに変だということで、再度病院に送られ検査を受けた。
MRIや血液、尿、心電図、脳波等の検査を3日がかりで受けた。
結果は頸椎腰椎などに異常なし。血液、尿、その他も正常値だった。
そして、加害者の上司は元々の性格に戻り、大人しくなった。
もう江崎を目の敵にすることはなくなった。
すると、あれほど爽やかで愚痴や他人の悪口など言った事がなかった江崎が上司の悪口を言いだした。それも陰険な言葉でボソボソと言う。
まるで人が入れ替わったようだった。
江崎は通常の業務仕事がこなされなくなり、一時休職という形で自宅待機となった。
母親と二人暮らしだ。幸いに母はまだまだ元気だった。
早くに夫を亡くしてしまった母は、積極的にあちこちの病院や治療院、果ては霊能者の類まで調べて、人の変わったような息子を連れて行った。
それぞれがいろいろな原因を言ってくるが、実際に回復する兆しはなかった。
それでも母はあきらめなかった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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