カルテ番号 お・11(1)
大空晴美は思った。
父親が名字と似合った名前を付けてくれたという。
嫁に行けなかったのは似合いすぎているせいではないのか。
40歳前までは単に縁が繋がらないだけだと自分に言い聞かせていた。
やがてリウマチが発症し、歩くことが難しくなって結婚はあきらめた。
両親は教師だった。理路整然とした父親だった。
そんな夫を教師として尊敬していた母親だった。
常に物が綺麗に片付けられた家だった。
小さい時から持ち物もカバンの中も机の中も整理整頓されていた。
それが当たり前だと思っていた。
晴美さんはいつもキチンとしていますね。
言行、持ち物、格好は人格を表すから当然でしょう、と思っていた。
考え方も正しいことが最優先。時には社会の理不尽と衝突することもある。
それでも世間を乱すより、一社会人として多数の意見に従うのが民主的だと思っていた。
他人が見ていなくても、いけない事はしてはいけない。当たり前でしょ。
人様の前で行えないようなことは、一人の時でも罪だと思っていた。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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