カルテ番号 お・11(5)
そんな事情は知らない陽水は指定の日に大空邸を訪れた。
氣功師という怪しげなイメージをしていた両親は、陽水があまりに普通なので拍子抜けしたようだ。
怪しげならインチキと思う。普通なら、やはりインチキと思う。
実際を見ても、人は最初の固定概念に沿って帳尻を合わすようだ。
だが陽水はそれでいいと思っている。実際にインチキは多いのだ。
回復への変化をするか、どうかが重要なことだ。
大空晴美は両親と逆で、最初から期待していた。
過度の期待は壁をつくるが、適度の期待は回復を早める。
下肢に触れられた時、微弱な電流が流れた。そして、やたらと温かい。
温かいというよりも、熱いに近い。身体全体の体温が上がったようだ。
話したい事、訊きたい事が沢山あった。
何でも話しながらでかまわない、ということなのでこれまでの経過を話した。
「そうですか・・・」
陽水は言葉少ない相づちをうつだけだった。
何も言われないのに、晴美は自分の考え方が土台から揺らぐ気がした。
「先生のお考えはどうでしょう?」
「何についてですか?」
「どうしてこういう病になったのか、教えて下さい」
「確証はないですが・・・私の独善解釈なら言えます」
「それでかまいません」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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