日本では、人手不足が顕著になり、その一方ではAIが進み、現場力の再構築がなされようとしています。ドイツの工場などでは、人が全く介在しない現場が生まれているらいいですが、日本ではやはり、人間を中心に置いた現場にロボットやAIが介在する形態をとることが望ましいと訴えています。
本書で一番印象に残ったのは、現場の理想像は、「YTR」を目指すべしとしています。これは、
「Y=役に立つことを、T=楽しく、R=楽にやる」
であり、人間本位の目標です。
また、 「To Do」より「To Be」 を考えることを奨めています。つまり、何をするかではなく、どうあるべきかを優先的に考え、行動していくこと。そうなると、現状の改善により延長線上を掘り下げるのではなく、現状を否定し、ゼロベースで考える現状破壊型が当たり前になってくるでしょう。
良品計画、変なホテル、SOMPOケア(介護)など、変貌した現場を紹介し、理解が深まります。最後に、私も知っている、千葉の大里綜合管理の「YTR」の今を伝えてくれているのは嬉しかった~
『令和の現場力 デジタル×AI時代の「業革3.0」』(遠藤功・山本孝昭 著、日本経済新聞出版社、本体価格1,600円)
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