島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

ドングリのつくり

2009-12-11 13:39:06 | 植物
今日はドングリのつくりについてです。
まずは外側から。
ドングリが被っている帽子のことを「殻斗(かくと)」と言います。
昨日ドングリは『ブナ科の果実』のことをまとめて言うと書きましたが、『ブナ科の果実』の大きな特徴がこの「殻斗」になります。
殻斗は、枝の一部が変化したものと考えられています。
ドングリが小さい時はこの殻斗が全体を覆って保護しています。
それからドングリの一番外側の固い殻、「果皮(かひ)」といいます。
果皮は母樹の体の一部です。

ドングリを真ん中で割って中身を見てみるとこんな感じになります。
まず果皮の内側に「種皮(しゅひ)」があります。
いわゆる“しぶ皮”です。(写真ではオレンジの部分)
その中に大きくて厚い「子葉(しよう)」が2枚あります。
将来、双葉になる葉っぱの赤ちゃんです。(写真では白い部分)
2枚の子葉の間に「胚軸(はいじく)」があります。
胚軸は2枚の子葉をつないでおり、将来は根っこや茎、葉っぱになります。(写真の矢印部分の紐で表現しています。)
もちろん、本物の中には文字を書くスペースなんか空いていません。
これらがびっちりと詰まっているわけです。
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