島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

平成新山への道

2008-05-21 14:16:23 | 平成新山
仁田峠のミヤマキリシマは満開です。
今が見頃ですよ~。
・・・。
ちがーう!今日のブログはそんな最新自然情報ではありません。
新聞等で知っている方もいらっしゃると思いますが、昨日平成新山の防災登山がありました。
九州大学の先生と生徒さん達をはじめ、消防団や警察・自衛隊、マスコミ関係者など約50名の集団にまじって、私も登ってきました。
現在立入り禁止区域に指定されている平成新山へはこんな機会でもないと入れないので、仕事半分・興味半分でした。
結論から言いますと「もういいです。」
溶岩が崩れた石がゴロゴロとしている足場は非常に不安定で、とても怖かったです。
基本的に怖いのが嫌いなので、二度目があるかどうかわかりませんが、遠慮したいです。
それはさて置き、順を追って説明していきましょう。

まずは最初の写真の場所、仁田峠に集合です。
ここで先生達の話を聞き、本日のルートと点呼がありました。
その後、あざみ谷を通って紅葉茶屋へ向かいました。
紅葉茶屋へ向かうルートは、あざみ谷を通るものと、妙見岳から国見分かれを通過して谷を下ってくる2つがあります。
あざみ谷からのルートだと登りが続くので結構キツイです。
妙見岳からだと下りのルートなので楽なのですが、逆に足をくじいたり、ねん挫したりと事故も多いそうです。
(紅葉茶屋で休憩中、先生に教えていただきました。今回は安全のため、あざみ谷ルートです。)

そこから立入り禁止区域へ入っていくのですが、もちろん私達はきちんと許可を得ています。
普段は誰も入らない登山道は、すでに自然の植物に覆われていて、倒木や枝が道を塞いでいました。
倒木を乗り越えたり潜ったりする登山道の脇には、垂木台地ではすでに花期を過ぎたモミジイチゴの花が咲いていました。

しばらく登山道を歩いて行くと第一の目的地「風穴(かざあな)」に着きました。
風穴は、その昔普賢岳が噴火した時に噴出した溶岩が冷える時にできた割れ目です。
年間を通して安定した気温で、夏は涼しく、冬は暖かい場所です。
夏でも天然の氷ができていたので、昔は雲仙の人達が氷室(ひむろ、今で言う冷蔵庫)として利用していました。
現在も近寄るとヒンヤリとした冷たい空気が流れていました。

中はこんな感じです。
ちょっとだけ写っている青いブルーシートは、地震などを観測するための装置に被せていたものです。

非常に涼しいので、入口にはこのようなコケが生えていました。
なんでも貴重なコケもあるらしく、観測機器を風穴から移動したそうです。
私にはどれが貴重なコケなのか分かりませんでした。

さらに進んでいくと、こんなものがありました。
当センターにも展示している「パン皮状火山弾」という火山弾です。
噴火当時に飛んできたものです。
ここまで来るとようやく溶岩ドームが見えてきました。

目指すは、あの上です。
(明日へ続く・・・)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする