PART1はこちら。
さて、チャリ通が通勤手当にどのような影響を与えるか。まずは山形県の交通用具使用者の通勤手当額表を見てみましょう(めんどくさいので略します)。いくつかのことが読みとれるはず。
・手当額は2㎞ごとにランキングされている。
・通勤距離の伸びと手当額の相関は微妙(距離が伸びれば燃費がよくなるはず、という理屈なのに、よく見るとそう簡単な数値ではない)。
そして
・自動車を使用した場合と二輪車の場合は支給額が違う。
のです。しかもこの差は距離が長くなるにつれて大きくなっています。こちらは歴然と燃費が影響しているのでしょう。
もっとも、燃費といっても“自動車”と“二輪車”の違いは車輪の数だけ。内燃機関の有無は問われません。つまり、オートバイでも自転車でも手当額はいっしょ。
それでは先月登場した51才の事務職員の例で考えてみます。この男は
「雨」
「5メートル以上の向かい風」
くわえて今月から
「予想最高気温30℃以上」
の日は四輪を使用していますが、他は自転車。こんなときの通勤手当はどう考えるべきか。条例や規則をひっくり返して調べているのですが、日によって二輪を使うか四輪を使うか不確定な場合というのはあまり想定されていなくて、あくまで“常例”という耳慣れないことばでかたづけられています。
素直にとれば回数の多い方で考えるのでしょうが、旅費の直行直帰の問題や、公務災害などを考えると、ことは簡単ではなさそうです。
しかしこれだけは経験者として言えます。交通事故の確率などを考えると、およそメインの通勤方法として自転車はおすすめできる代物ではありません(あまり自転車通勤者がふえるとなんか悔しい気がする)。しかし“もうひとつの”手段としてならかなり有効でしょう。
でも、まもなく山形県もヘッドホンをして自転車に乗ることは禁止される模様。チャリ通の最大の魅力はiPodなので、あれが禁止だとどうすっかなあ……。
画像は「デンデラ」(2011 東映)
鶴岡まちなかキネマに行ってびっくり。成人指定どころかR40ですかといいたくなるぐらい高年齢な観客でいっぱい。まあ、内容は70才ジャストの浅丘ルリ子が
「ったく近ごろの若いババアときたら」
と呆れられる始末ですから(笑)。浅丘の女優魂に脱帽。
2011年8月号~太陽光につづく。