事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「叫びと祈り」 梓崎優著 東京創元社

2011-07-04 | ミステリ

518p9hwbrl_2


叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)
価格:¥ 1,680(税込)
発売日:2010-02-24

これが新人の作品か(絶句)

内容はこんな感じ。

砂漠を行くキャラバンを襲った連続殺人、スペインの風車の丘で繰り広げられる推理合戦、ロシアの修道院で勃発した列聖を巡る悲劇…ひとりの青年が世界各国で遭遇する、数々の異様な謎。選考委員を驚嘆させた第五回ミステリーズ!新人賞受賞作「砂漠を走る船の道」を巻頭に据え、美しいラストまで一瀉千里に突き進む驚異の連作推理誕生。大型新人の鮮烈なデビュー作。(「BOOK」データベースより)

特に冒頭の「砂漠を走る船の道」が抜群。塩を運ぶキャラバンで起きる連続殺人。完全な密室と言える砂漠で殺人を犯す意味は何かが明かされ、驚愕。人を殺すという行動に、そんな動機をもってくるか。BGMはサンタナの「キャラバンサライ」をぜひ。

他の短篇も、真相にたどり着く直前に別の解決を提示してみせるあたり、よく考えてある。文章も若書きな部分が少なくて、こりゃーまさしく期待の大型新人だ。やるなー。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする