事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「火群(ほむら)のごとく」 あさのあつこ著 文藝春秋

2011-06-22 | 本と雑誌

9784163291802


火群(ほむら)のごとく
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2010-05
「弥勒の月」シリーズは、主人公ふたりの加虐と被虐の取り合わせで読ませるけれど、こちらは「バッテリー」の作者らしく、少年たちが否応なしに人生と向き合わざるをえない瞬間を描いている。

しかしその人生は過酷。

剣の達人にして人格者だった兄が、なぜ暗殺者に一太刀も浴びせることなく死んでしまったのか。その謎に少年たちは迫るが、背後には藩の勢力争いがからんで……

兄嫁への思慕、兄がおそれたほどの剣の才能はいったい誰のものだったか。いやー読ませます。

予定調和なラストを用意しているのかと思えば、そう来たかぁ。あさのの時代小説、やっぱりいいです。こういうフォーマットを持った方が素直に書けるんでしょう?

コメント
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