現役のときは職人監督と規定されながら、しかし独特の間(ま)や役者の活かし方などで全世界の映画人のリスペクトを集めている成瀬巳喜男。「めし」で原節子に新境地を開かせた彼は、この作品を高峰秀子という“演技をするために生まれてきたような”天才女優をつかって傑作に仕立てあげました。
そして三年後にこのコンビは「浮雲」という奇跡の作品を生み出すことになるのです。いやはやあれは凄かった。
にしても、高峰秀子というのは本当にわからない存在だ。あれほど卓抜した演技を見せるくせに、女優であることにまったく執着していない。あ、それこそが天才なのか。
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