お好きな人にとってはたまらない超豪華4本立て。わたしと妻はその“お好きな方”なので鶴岡まちなかキネマへいそいそと。
妻はまちキネのたたずまいがおおいに気に入ったようで、次番組の「チェブラーシカ」はひとりで見に来る、と気負いこんでいました(わたしはむかし既に観ているのでパス)。
さて、「ウォレスとグルミット」。ニック・パークという天才が生み出すクレイ・アニメの最大の魅力は、グルミット(犬の方)の徹底した愛想のなさ。クールなまなざしがかわいいし、そのクールさがたまに破綻するあたりがなおかわいい。新作では初めて顔を赤らめるシーンまで用意されている。グリコのCMなどにも登場したのでご存じの方も多いはず。
今回、ジブリによって一挙に上映されたのは
「チーズ・ホリデー」A Grand Day Out
「ペンギンに気をつけろ」The Wrong Trousers
「ウォレスとグルミット、危機一髪」A Close Shave
そして新作の
「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」A Matter of Loaf And Death
特に「ペンギン~」のラストの列車チェイスは必見。DVDでぜひ。
今回のジブリバージョンでは、ウォレスの声は某大物男優。初公開時のソニー提供バージョンは某大物コメディアン。残念なことに両名とも自身のイメージが強すぎるので、次作以降は本職の声優にお願いできないだろうか。ウォレスのキャラに合うとか合わないとか以前の問題なのだ。
終映後、そとに出てタバコを吸いながら妻を待っていると、やはりファンなのであろう若者たちが灰皿近くで語り合っていた。
「っていうかさ、これってガキどもは理解できるのか?」
わたしたちにそう思わせるほどの、苦いイギリス式ユーモアが爆発(原題のクールさを見よ!)。新作を、極東のファンたちは首を長くしてお待ち申し上げております。