事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

よくある街の情景

2010-07-08 | 日記・エッセイ・コラム

100708 いかん。もう何が選挙違反だかわけわかんなくなってる。

ということでわたしが今日どこへ行ったかというと、こういう『街のどこにでもある風景』を見に行ったという……

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「本の現場」 永江朗著 ポット出版

2010-07-08 | 本と雑誌

78080129  現在、本のおかれている状況は危機的。こういう紋切り型の形容だと

「本を読む人が減った」

「内容がつまらない本だけが発行されている」

のだと誤解されそうだが、それはちょっと違う。若者の読書量は「朝読み、アサドク」の定着やケータイ小説などによってむしろ増えているのであり、通勤電車内における読書人口も、実は増加している。

それではなぜ危機的かというと、市場規模が縮小しているのに、新刊発行点数が大幅に増えているからだ。

つまり、1点あたりの発行部数が減少し、書店にならぶ期間が短くなり、返本率が増加したということで、一冊の本がたどる寿命自体が短くなっている(あるいは誰も読まないままに命脈が尽きる)ことをあらわしている。

その理由はさまざま。デジタル編集などによって本をつくることが容易になったこと、編集プロダクションの増加によって安価に出版できるようになったことなどが挙げられるが、何よりも出版界全体が自転車操業化しているのである。

資金的余裕がないからこそ目先の収入のために新刊を出し、本屋はその新刊を“意に沿うか沿わないかを判断する間もなく”棚に並べ、次の配本が来るものだから返本する。平均して毎日200点以上の新刊が出ているなかで、書店員がその内容を把握できるはずもなく、客へのサービスは低下せざるをえない……
ね、危機的でしょ。

永江朗はこのルポで、その原因の多くを再販制度にもとめている。わたしはそれはちょっとどうかと思うけれど、書店員のなかにも再販への懐疑を隠そうともしない人は多い。

そこへ、今回のiPadなどの電子書籍騒ぎ。定着すれば読者にとっては安価に“データ”を得ることができ、出版社は『在庫』と『返本』から逃れることができる。大手出版社が寡占状態にある現状も改革できそうだし、作家の表現形態も多様化する。いいことづくめのようだが、町の零細書店は全滅するかもしれないし(それはすき間産業であるブックオフも同様)、その可能性はかなり高い。

やっぱり、危機的なのかな。とりあえず、アナログだろうがなんだろうが、わたしは本を読み続けるだろうけれど(ちょっと無理した発言)。

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わたし怒ってます~阿久根PART12「上申書」

2010-07-08 | 公務員

その11はこちら

阿久根市長に職員9割“反乱”…法令守れと上申書

鹿児島県阿久根市の竹原信一市長に対し、同市職員180人が25日、連名で法令を守るように求める上申書を提出した。幹部職員約20人も近く、同様の上申書を提出する構え。215人いる市職員の9割強が賛同することになり、関係者は「市長の違法な行動は看過できない。団結して異を唱えることにした」と話している。

 職員によると、同県の伊藤祐一郎知事が22日、竹原市長に対し事務処理の適切な運営を求める助言をしたことを受けて提出に踏み切った。上申書では

〈1〉臨時議会の早急な招集

〈2〉専決処分した固定資産税率の引き下げの撤回

〈3〉法令を順守した市政運営

――などを求めている。

 署名したのは、一般職員190人のうち、休職や出向している10人を除いた180人と、課長級の二十数名のうち、竹原市長が民間から登用した数人を除いた20人。一般職員の上申書は25日、総務課長が受け取った。幹部職員の上申書は28日に直接竹原市長に手渡すという。

 市長は昨年7月、人件費の張り紙をはがした元係長の男性(46)を懲戒免職にし、今年1月の仕事始め式では「命令に従わない職員には辞めてもらう」と公言。3月議会への出席を拒否する一方、課長らにも答弁しないよう命じるなど職員への締め付けを強めている。

 ある職員は「このままでは阿久根の恥になると思っていたが、処分が怖くて市長に意見を言うことができなかった。今回、知事が改善に乗り出してくれたので署名した」と話した。
(2010年6月26日 読売新聞)

 ご乱心した殿をいさめるのに、現代でもかなりの勇気を必要とする好例。わたしが阿久根市職員だったとしても、勝負に勝てなければクビが吹っ飛ぶのだから逡巡するだろう。きっかけとなったのが将軍(県知事)の意向だったあたり、まさしく阿久根は時代劇の世界にある。

 しかし市長の暴走を抑えきれない要素には議会があるわけで、議員を選出した市民の多くが竹原市長を支持している以上、リコールのゆくえも油断ならないし、実現したとしても阿久根の将来には暗雲がただよう。

 怨念の治世のあとには怨念が残り、感情的な市政のために、行政現場に感情が関与する余地が大幅に広がってしまっている。まさしく、時代劇。そして、この上申書については絶望的な続報がある。以下次号

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