今月の名言2010年6月号～PK戦

5月号「翔んだカップル中年バージョン」はこちら。

　今号はやはりW杯特集でいきましょう。名言満載でしたね。そんななかでもひときわ光ったのが

「PK戦はサッカーではない」

言い切るあたりがすごいなオシム。監督時代に、PK戦が始まった途端フィールドを立ち去った名将ならでは。スコアレスのまま延長、そしてPK戦と、VSパラグアイは日本国民を寝不足にさせた。視聴率57.3％という数字の強烈さは、低下する視聴率に歯止めがかからないTBS（にかぎらないわけだが）を安堵させたはず。近ごろ、いいことなかったもんねえ。

　にしても、PK戦での敗退は、だから敗れ去ったというイメージは不思議なほどなく、静かな退場として記憶されるだろう。敗者に同情的な国民性もあって、駒野を批判するヤツはいない（少なくともわたしのまわりには）。そして岡田が去り、中村俊輔が去り、か。

「パラグアイ人か日本人でなければ、こんな試合は見ない」

中田英寿以来の奇矯な性格の持ち主、本田の発言。でも、この人の発言にはやはりかなわないのではないでしょうか↓

「オレは女が好きなんだ！」

すぐに選手に抱きつくことを揶揄されたことにキレたアルゼンチン監督マラドーナの発言。こんなことを言って“世間からあたたかくむかえられる”あたり（苦笑ですけど）、さすが神の手。

　とかなんとか言いながら、いちばん驚いたのはドイツのクローゼがもう31才になっていることでした。顔貌がひきしまっているもんなあ。あの業界はたいへんなんだね。

2010年7月号「遺言」につづく。