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西本願寺6 書院・飛雲閣参観4(黒書院)


写真は、虎の間の玄関

黒書院は予約拝観でも、春と秋の法要の際も通常は一切非公開ですが、2012年秋の法要の際に特別に公開されました。
11/22、11/23の11:30~15:30でした。

通常の法要の際は虎の間玄関から入るのですが、この時だけは波の間玄関から入りました。

白書院から北野舞台を見た右手に黒書院への入口である“伝廊”があります。
この伝廊も国宝です。
伝廊の先の正面に27畳の広敷、右手に縁座敷(いわゆる廊下)があり、参観順路に沿って右手の縁座敷に進みます。
黒書院は内向きの接客の場なので、格式張らない数寄屋造です。
また全体に黒を基調としているため、黒書院と云われています。

縁座敷に沿って左手手前から“二の間”、“一の間”と並びます。
二の間は12畳の広間で床の間が1つあるのみで、身近な客人をまず招く場所のようです。襖絵は狩野探幽の“陶淵明図”などですが、随分剥落しています。

対して一の間は、違棚、付書院、床の間があり、いかにも法主の書斎のようです。
襖絵は狩野探幽筆の“琴棋書画図”です。
また至るところにある釘隠は、当時伝来して間もない貴重な七宝焼が使われているそうです。

角を曲がって進むと、正面に簡素な庭園が現れ、土間庇の広縁に出ます。
この左手に曲がり、一の間と二の間の裏側に回り込みます。

まず茶室があります。7畳の広間で、簡素な造りです。
さらに奥には水屋のような小部屋を挟んで、“鎖の間”があります。
名前の由来は不明だそうです。

そして最初の27畳の広敷に戻って終了です。

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コメント ( 11 ) | Trackback ( )
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コメント
 
 
 
鎖の間 (WAN)
2012-12-08 18:06:56
私は、茶道はど素人なので『鎖の間』、以前違う場所で気になったことがあり調べたことがあります。黒書院拝観でも名前を不思議がってた方が何人かいましたね。

大きく二説あり、一つは釜を釣るための『鎖』を使うから鎖の間。
もう一つは、茶室と広間等の部屋、二つの部屋を結ぶための間の部屋という意味の『鎖』の間。

私はこう理解していたのですが、間違っていたら茶道に詳しい人ヘルプを(笑)

あと、土間庇の広縁横にあった付属の和室トイレ二種類、面白かったですね。あれは、国宝外の建物でしょうね、それとも付属ですかね?こちらも黒書院行かれた方ヘルプ(笑)
 
 
 
和室トイレ? (京極堂)
2012-12-08 19:14:10
というか、厠(はばかり、笑)?ありましたね。そこを突きましたか(笑)。笑ごとではなく住居では大事な場ですね。文庫本で『はばかりながらトイレ考』という本を持っているはずなのですが、何処行ったのやら…見つけたら読んで感想文でも書きましょうか(笑)。

すいません、ヘルプじゃなくて …
 
 
 
Unknown (WAN)
2012-12-08 20:47:37
確かに、和室トイレって(笑)
自分で書いたのに笑ってしまいました。
 
 
 
三尺去って… (京極堂)
2012-12-09 02:32:34
師の影を踏まず処か、足を掬うことをして失礼しました(平伏)。
amaさまにまたイケズが板についてきたと、チャカされますね(笑)。

WAN師匠、私も師匠のコメントで思い出した次第なので確しますが、トイレは矩折になった広縁入って直ぐ、拝観ルート右手でしたよね?

上記前提で自分なりに調べたので報告します。
朝日の日本の国宝には指定物件基礎データには附などでは見られません。解説本文も触れていません。しかし、文化庁監修の国宝・重要文化財大全、日本古寺美術全集21の黒書院平面図には、それと思われるものが確認出来ます。しかし、本文中に言及が無いということは、指定外なんでしょうね。もし、指定物なら興味深い遺構ですから、こぞって言及しますよね。
ちなみに、本願寺の公式ガイドブックとでも言って良さそうな『西本願寺への誘い』にも言及がありませんね。
そこから推測すると…指定外ですかね?

ただ、あの空間、変な表現ですが、場の性格を超える清浄感がありましたよね。師匠が思わず“和室”と言ったのも頷けます。あれを見て思ったのが、
信玄のトイレ…さあ、super-meteorさま出番ですよ(笑)!

 
 
 
雪隠? (京極堂)
2012-12-09 02:46:19
師匠にツッコミを入れたくせに、自分も不適切な表現でした。厠ではなく、茶道の世界では雪隠と呼ぶのでしょうね。松花堂の雪隠遺構見たいものです。

茶道に明るい方々、ヘルプお願いします(笑)。
 
 
 
信玄公も感覚は現代人!? (super-meteor)
2012-12-09 11:33:42
京極堂様 反則ですw 

「甲陽軍鑑」も信玄の「山(厠)には常に、草木(臭き)が絶えぬから」的なやつですね。

信玄『愛用の特別空間』は水洗式トイレだったといわれてますね。
ただ、6畳は広すぎますね。敵を警戒するにしても、落ち着ける空間とは言い難いですw
僕は1畳の空間ぐらいの密室空間の方が『山』と感じれますw


 
 
 
 
黒書院 大ネタです (鉄っちゃん)
2012-12-10 21:31:22
初めまして
京都というより 国宝フリークの一派(”よろず掲示板”にて情報共有中)からメールさせていただきます

京都にある国宝で最難関とされているのが、東寺の不動明王坐像、僧形八幡神坐像、龍光院書院、西本願寺黒書院、神護寺梵鐘、仁和寺薬師如来坐像ですが、8月の大徳寺龍光院の時もびっくりしましたし、今回も驚きでした。

今回の黒書院の公開情報は、どのように入手されたのでしょうか。ご教示いただけますと幸いです

 
 
 
鉄っちゃんさま (amadeus)
2012-12-10 21:35:56
大徳寺の龍光院や西本願寺の黒書院が”最難関”なのは重々承知しております。

今回の件は、恐らく浄土真宗の門徒さんであろうと思われる”平安”さまからここにそのようなコメントが事前にあったのです。

すぐにこちらでも仔細を確認し、このブログ内では一気に拡散しました。

以上が今回の経緯です。
 
 
 
Unknown (WAN)
2012-12-10 21:57:29
私も国宝好きなので、時々よろず掲示板みたことがありますよ。
最近は、見てなかったですが前より掲示板が活発化されてますね。
 
 
 
Amadeus様 感謝です (鉄っちゃん)
2012-12-10 23:06:44
Amadeus様 ご教示有難うございます
国宝は日本に1085件ありますが、常時公開されているものは約3割。あとは公開情報により東奔西走しております。残り少なくなると当然、飛躍的に難しくなり、最近1000件の大台に乗った方は直近2年で20件。
そんな中 西本願寺の黒書院!! 京都のことはこれ以上詳しいサイトはありません。脱帽です
 
 
 
鉄っちゃんさま (amadeus)
2012-12-10 23:19:09
>京都のことはこれ以上詳しいサイトはありません
京都に”逼塞”しているのでね(笑)。

しかも僕は”不動産”専門です。

動産系にはどうにも興味が湧かないようです。

これからも狭く、深く京都を掘っていきます(笑)。
 
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