ずば抜けてすごい人というのはえてして、
とても純粋だったり子どもっぽかったりお茶目だったりする。
そういう人間的な魅力がちゃんとあるからよけいに、すごい。
ずいぶん昔のことのように思えるくらい大変だった、
Bill Drayton氏を招いてのイベント開催。
相手がどんなに世界的なVIPだろうと、
外国からゲストをよんだときは往復のボーディングパスを回収せよ、
というのが、わが国の公金を使った場合の鉄則ではある。
相手がVIPであればあるほど、言い出すのが恥ずかしいような、
幼稚な事務システムだとは思いつつ、
ビルにもお願いせざるを得なかった。
「いつも捨てちゃうんだけど・・・」
来日のときは、そう言いながら、上着のポケットを全部ひっくり返して、
小さな半券を見つけ出してくれた。
やったぁ!って、
瞳の奥からすごく嬉しそうに微笑んで差し出してくれた、
優しい優しい顔が忘れられない。
ワシントンに帰った頃合いを見計らって、
帰りのボーディングパスのコピーもお願いします、
とリマインドの連絡を入れたら、
しばらくして秘書さんから返事が来た。
「ビルが家に帰って探してみる、って言ってるから、
コピーを送るのは明日になります」
くす やっぱり。
今日はお家に帰って、また上着のポケットをぜーんぶ、
ひっくり返してるんだろうな。
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