ヒイラギ日記 ~Holy Holly's Diary~

小粒でも ぴりりと辛い 博士な日々。

意味がわからん

2006-10-26 22:26:16 | 博士課程のよもやま

ということが、多くないすか。 代表選手は、

「前例がない」

このトシまで反抗期が終わらないせいか、はたまた生来の“新しいもの好き”の血のせいか、やりたいことをやろうとして壁にぶちあたるとき、きまって壁の向こうから投げられるセリフが、

「前例がない」

今まで誰もできなかったことに挑戦するのって、こっちだって大変なんだぞ。
いろいろ、考えて、思い切って、賭けてんだぞ。
そんなこと思いつきもしなかったよ、すごいじゃないか、て言えないにしても、んな眉間にシワ寄せて眉毛片方だけくわぁーって持ち上げなくたって。

外国では、四方八方からの「前例がない」を全身に浴びせられながら壁を打ち砕いた人たちを、Social EntrepreneurとかSocial Innovatorなどと賞賛する。こうした人物の物語を、日本ではあまり聞かない。
なぜなんだろ?

これまでの短い人生ですら、ただ普通に生きたいように生きるているだけなのに、1歩すすむごとに壁をよじ登らなければならなかった。

寮を出て、一般の賃貸マンションで自活したい「前例がない」
国際部に転属したい「前例がない」
仕事で制作した翻訳書を成果として出版したい「前例がない」
最初から本社に勤めたい「前例がない」
公共交通機関が不便すぎるのでバイクで通勤したい「前例がない」
お掃除のあと、居室点検の前にどうしてもごみをゴミ箱に捨てたい「前例がない」
アルコールが分解できないから飲み会を欠席したい「前例がない」
校則どおりのデザインのサンダルなんてこの世に売っていないから、真夏にはつま先とかかとの開いたサンダルを履きたい「前例がない」
効率よく業務処理できるシステムを導入したい「前例がない」
海外出張したい「前例がない」
現実に管理職業務に専従しているのだから20代でも管理職にしてほしい「前例がない」
所定の就業時間内では不可能なので海外とのTV会議の日はフレックス出勤させてほしい「前例がない」
研究成果を冊子にまとめて出版したい「前例がない」
客員研究員に執筆を頼みたい「前例がない」
社会人だって国立大学で学びたい「前例がない」
仕事だけの人生で終わりたくない「前例がない」
食べていけるだけ稼げればそれでいい「前例がない」
人として、社会のひずみは正したい「前例がない」

体験順はバラバラ、思い出し順、気持ち盛り上がり順です。

でもさ。

「前例がない」が一体ぜんたい何の理由になるのか、百万遍聞かされても、やっぱりよくわからない。
これが、私の研究対象、「社会」てやつの姿さ。

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