自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

この孵化,何テントウ?

2018-08-26 | 昆虫

花粉症にとって厄介者のブタクサ。このブタクサの葉の表側に黄色い卵が集団で,あっちやこっちに。

 

ルーペで見ると,すでに孵化して葉を食べている幼虫がいました。体形からみて,ずいぶんたくましい脚をしているように見えます。

 

ほとんどが孵化してしまった集団で,生まれたばかりの体色をした幼虫がいくつか。殻から出ようとしてそのまま動かない幼虫も。 撮影のタイミングとしてはやや遅めですが,なんとかたいせつな場面を撮れました。

 

何の幼虫か,定かではありません。可能性としてはテントウムシのなかまかな。何テントウかな。

                                  (つづく)

 

 


8月,メダカが産卵(11)

2018-08-26 | 生物

九日目の朝。

ほとんどの卵が孵りました。残る卵はたった一つ。これも間もなく誕生するでしょう。

 

誕生して一日経過したメダカは,体長4mm。

 

水を増やすと,元気に動き回っています。

 

からだの透明感が印象に残ります。確かに背骨が見えます。

 

しきりにひれを動かします。動きは機敏です。

 

愉快な9日間でした。 

 


カブラハバチの産卵行動

2018-08-25 | ハチ

カブラハバチの幼虫は野菜栽培の大きな害虫です。真っ黒なからだで葉をバリバリ食べて,おまけに集団で発生するので,退治に苦労しました。手で取ろうとすると,ポロッと落下。落下こそがこの虫の保身術なのです。

自然に湧くが如く発生するので,ふしぎな虫だと長年思い続けて来ました。いつか,その卵を見たいものだと強く思っていました。それが偶然解決したのです。それも氷が解けるように。

事の次第はこうです。芽生えて何日も経たないハクサイのポット苗にカブラハバチがとまっているのを発見。近づくと気づかれたのか,逃げられました。幸いなことに,しばらくしてまた飛来。今度こそ感づかれないようにと,慎重に観察を続けました。

 

そのうちに,産卵孔を葉裏に触れる行動に入りました。

 

卵を産み付けたようで,腹端を上げたとき,そこに透明な殻が付いていました。いったいそれは何なのでしょう。

 

ハバチは別の葉に移って産卵を続けました。

 

また別の葉に移りました。わたしは緊張感を持って,レンズで追いました。 

 

ハバチが去ったあと,産卵の形跡を確めました。卵自体は見つかりません。その部分は葉がほんのわずか盛り上がっていただけ。それで,ネット検索で調べました。結果,わかったのはカブラハバチは葉の組織内に卵を産み付けるという点です。そこで孵った幼虫が葉を食べて出て来るらしいのです。

 

とにかく,新しい知見を得ました。視野が広がった思いがしています。

 


8月,メダカが産卵(10)

2018-08-25 | 生物

八日目の朝。

観察中にメダカが生まれかけました。尾が出て,それを一瞬動かすと一気に殻から出ました。

 

水はわずか。その中を泳いで移動。

 

 

心臓の動きが見えます。背骨も透き通って見えます。

 

目が動きました。 

 

透き通ったからだがみごとです。

 


8月,メダカが産卵(9)

2018-08-24 | 生物

七日目の夜。卵殻が一つポツリ。孵化したのです。いよいよ誕生のときが訪れました。シャーレに入れていた小さな水草を除くと,孵ったばかりのメダカが二匹。

もう機敏に泳いでいます。静止した瞬間を撮るのに一苦労。それで後になって気づいたのですが,撮影のときはメダカがわずかに水で濡れている程度でよいのです。こうすればあちこちに移動することはできません。

 

もう一つ孵化しかけの卵が一つ。動きからみて,どうやら殻からうまく出ることができず,困っていたようです。尾をときどき振ることからみると,まだ大丈夫だとは思うのですが。

 

しかし,結局このメダカは死に至りました。前に記事にしたのですが,クロアゲハの孵化観察で経験したことと共通しています。本来卵が付着しているはずのものがなく,卵がポツンと独立している場合,卵自体が動くのでメダカが脱出できにくいのでしょう。つまり確実に孵化するには,卵がかたまっているとか,水草に付着しているといった条件が必要になってくると思われます。

 


晴れた日の虹

2018-08-24 | 自然一般

8月23日(木),夕方。台風20号が接近して暴風雨警報が出ている中,それらしき兆候はなし。警戒心過剰な傾向なのか,最近警報発令がどうも早めになっているように感じられます。早めは注意喚起でよいのですが,早め過ぎるのはどうなのでしょう。事があれば「警報を出していたのに」と責任を逃れることだけはできそう。ともかくこの時刻,風は大したことなく西日が容赦なく照り付けていました。

外から帰って来た職員が「東の空に虹が出ていますよ」と教えてくれました。「彩雲じゃないの?」というと,「青空に大きな虹が出ているので,彩雲じゃありません。めずらしい虹です」と答えるのです。

さっそく出て,見てみることに。見た瞬間叫びました。「ほんとうだ!」。たしかに虹です。

 

よく見ると,青空というもののごく薄い雲が空を覆っています。澄み切った青という感じはしません。ということは,その辺りには極小の水滴か氷の粒が浮かんでいると考えてもよさそうです。おまけに,この日はとても蒸し暑い日で,湿気をたっぷり感じました。台風が湿った空気を運んで来ているのでしょう。そこに強い西日が差していると考えれば……。状況は,虹が出てもなにもおかしくないことになります。

すてきな現象を見て,一日の疲れがとれそうでした。

 


夏をたのしむ,虫の目写真(8) ~ヒグラシの受難~

2018-08-23 | 昆虫

早朝。アゲハの庭園で作業をしていると,突然,蝉がなにかに捕まったような鳴き声が響きました。なんだかけたたましい声です。

その声がしばらく途切れたかと思うと,また思い出したかのように聞こえて来るのです。わたしは声がした方に近づいて,どこから聞こえて来ているのか確めました。

そこは庭の片隅でした。ジョロウグモに捕まったヒグラシが糸で巻き付けられ,悶えているのでした。このクモの巣はしっかりしていて,縦糸はかなり上丈夫です。糸の一部はレモンの木に取り付けられており,揺れても切れない仕上がりに見えます。実際びくともしません。

 

こうなっては自然の摂理のまま,なるようになるがままにしておくほかありません。容赦のない「食べる」「食べられる」営みが展開されているのです。

虫の目写真で記録しておこうと思い,さっそく準備。

太陽が昇り,日差しがきつくなりかけました。逆光ですが,それを味方にする気持ちで撮ったのが下写真です。

 

 

クモとセミの頭部を入れて撮りました。

 

クモの糸が光ります。

 

こうなっては,もう降参するほかないようです。

 

まことに厳しい自然の掟です。

 


真夏のベニシジミ,蛹化へ(4)

2018-08-23 | ベニシジミ

皮の端は帯糸の下を通り過ぎます。 

 

皮は腹端に寄せられて行きます。 

 

皮は完全に腹端に行き,塊りになりました。皮が裂け始めてから27分が経過。 

 

しばらくすると,蛹としてのかたちが整ってきました。まだ透明感が漂います。

 

時間が経つほど,いかにも蛹らしい風格が見えて来ました。

 

大変化は見応えあり,です。

 


真夏のベニシジミ,蛹化へ(3)

2018-08-22 | ベニシジミ

ネットで蛹化したベニシジミのもう1個体について,前蛹から蛹への変化をしっかり記録しました。あらましをご紹介します。

前夜に前蛹になり,ほぼ20時間が経過した翌日の昼過ぎ。

前蛹になる直前です。

 

からだ全体が長くなりました。前蛹になる兆候です。

 

 

表皮の中央を白い帯が縦断しています。皮が寄せられているのです。 

 

頭部の皮が裂け,後方に送られて行きます。白い筋が複数になりました。ゆっくりゆっくりとした大変化です。

  

                                  (つづく)

 


アオムシコバチ,アゲハの蛹に産卵

2018-08-22 | アカタテハ

レモンの枝でアゲハが蛹化したのが前日。翌朝見ると,アオムシコバチがさっそく訪れていました。保護色で身を守っているのに,みごとに見つけたのです。

 

蛹には迷惑な話です。時折ピクンとからだを動かしました。

アオムシコバチはからだの表面を歩きました。

 

「ここにしよう!」。そう決めたようで,完全に静止して産卵行動に移りました。腹部の付け根辺りから出た針状の産卵管が,蛹に突き刺さります。特製の管! これはもう独特の産卵スタイルです。

 

さて,何個ぐらい産み付けたのでしょうか。これも自然の摂理,成り行きを見守り,事実を見届けるほかありません。