自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

エビガラスズメの幼虫(3)

2016-08-19 | 昆虫

蛹のその後について報告しておきます。

まず1個体が羽化しました。蛹を不用意に土の上に置いていただけだったので,つかまるところがなく,翅を広げ切れなかったようです。縮れたままの翅を見て,かわいそうなことをしたと後悔。この時点で初めて,これはエビガラスズメではなくクロメンガタスズメと判明。

 
調べてみると,こんな記述がありました。「日本の各地に分布を広げていて,さまざまな場所で幼虫や成虫が見つかっています」(講談社の動く図鑑『move 昆虫』より)。代表的な食草としてナス,トマトが挙げられていることから,野菜の害虫だとわかります。我が家でもジャガイモの葉がずいぶん食べられました。

胸部の模様・紋様が独特です。それを人の面を見立てて命名されたことが理解できます。

2つ目の蛹がこんなことになってはたいへん。草の生えたプランターに置いておくことにしました。その3日後のこと。羽化しているのを発見。この2時間前に蛹を見たのですが,羽化の兆候はまったくありませんでした。羽化場面に遭遇するには,偶然を待つほかないようです。もっとも,蛹は地中にあってそこで羽化するので,観察できないのがふつうです。

 
手に載せると,大きさのほどが伝わるかと思います。


下から見ると,タイガーを思わせるような斑模様をしています。 

 
全身を撮っておきました。堂々とした脚の持ち主です。

 
真正面からも撮っておきました。ふさふさとした毛には驚きます。それゆえに,中央の,毛のない部分に目が向いてしまいます。どんな役目をしているのでしょうか。


幼虫の正体はエビガラスズメではなく,クロメンガタスズメでした。勘違いは素人観察者がついつい犯すミスです。でも,新しい知見が得られたことに感謝。