本日12月18日(金)付け記事の第2話です。
近くのお年寄りがお亡くなりになって,今日が告別式。99歳で間もなく100歳ということで,ご家族の方はとてもたのしみにしていらっしゃいました。ほんとうに残念なこと。でも大往生。合掌。葬儀のお手伝いをさせていただき,勤務は休み。
それが終わると畑の果樹園で獣害防止ネットの片づけをしたり,野菜の収穫をしたり。作業をしながら,畑と家を往復。そして夕方のこと。たまたま家に戻ったときに,道端の隅でシロバナタンポポが開花しているのが目にとまりました。ふつうなら珍しくはないのですが,どうも花の姿が変わっているように見えました。
近寄って確認すると,花が2つ付いた双子タンポポでした。稀に見かける変わり種なのですが,稀といっても確率はとんでもないほど小さいのです。わたしは,これまでにカンサイタンポポとセイヨウタンポポの両方で見たことが何度かあります。そのうちのいくつかは標本にして保存しています。
さらに近づいて撮りました。
わたしが住む地域は内陸部です。ここにシロバナタンポポが咲いているのはふしぎなのですが,じつは背景があります。
シロバナタンポポの花茎は,生育環境さえ整っていれば1mを遥かに超えるまでに達します。どうもこれは特性のような気がします。1m数十cmの花茎の先に花が付いている光景は見事です。それを探して自生地に出かけたのは数十年前のこと。
以来何度も出かけて,そこで見つけた最長花茎は110cmをずっと越しています。もしかすると,小学一年生の平均身長より高いんじゃないかな。それをラミネート処理し今も保存しています。
そんなたのしい(?)体験を重ねていきながら,根や種を持ち帰り,我が家の周辺に植えたり蒔いたり。人為的なこうしたやり方は従来からの生態系の保存という点から見ると褒められるものではありませんが,興味ある種を身近で観察したい気持ちで試しにやってみたというわけです。
結果,シロバナタンポポが適当に自生し始め,そのことが今回の発見につながったのです。