自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

オドリコソウとコマルハナバチ

2014-04-28 | 昆虫と花

オドリコソウの花は白,あるいはすこし赤みかかった白をしています。それで,黒いからだのハチが訪れると,後を追いかけるのは容易です。姿と羽音を合わせて追っていけばよいのですから。

コマルハナバチもまた,オドリコソウが歓迎する昆虫の一つ。花の中に頭をぐっと入れて蜜を吸うものですから,吸蜜の瞬間を観察することはできません。そのときの姿勢から想像するとか,わずかな隙間から見るといった手しかありません。 

 


“わずかな隙間” から覗く頭部,からだのラインは,この昆虫の食欲の大きさを教えてくれているようです。脚の爪や棘が,からだを固定するのに威力を発揮しています。りっぱな構造を備えていることに驚嘆します。

 

 
夢中になって吸蜜行動を繰り返すのですが,撮影者・観察者が不用意に近づくともうダメです。気づいて,パッと飛び去ります。性質は意外と臆病なのかもしれません。気づかれない限り,群落の中を適当に動き回ります。慎重に付き合えば,すてきな被写体になってくれます。 

 


小さな小さなカメムシの恋

2014-04-28 | 昆虫と花

花壇では今,ノースポールの白い花が満開です。高さはせいぜい30cm。花は直径が3~4cm。夜になると花弁が閉じます。

小さな花なのですが,そこに昆虫がたくさん訪れます。その中に,カメムシがたくさんいます。体長は3mm。ここに棲み付いているような感じで,昼も夜もいます。

それで当然恋が芽生えます。上がオスです。メスに比べると,やや小さい感じがします。


交尾が始まりました。 

 
ときには,恋の邪魔者が現れます。

 
交尾の最中も,吸汁行動をするのが印象的です。よくよく見ると,からだには花粉が付いています。送受粉の手伝いをしているのです。


虫媒花には虫を招くしくみが備わっています。野外で花を見るとき,そこを訪れる虫を思い描きながら見ると,観察の妙が増します。