自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャガイモの真正種子栽培,本実験(その2)

2014-04-16 | ジャガイモ

4月15日(火)。午後6時。

勤務を終えて帰宅。ジャガイモの種子床に灌水しようと思い,覆いの新聞紙を取り除いたところ,びっくり! なんと発芽が始まっていたのです。播種時(4月3日)から数えて12日目のこと。わたしの予想とはまったく違っており,その早さにすっかり驚きました。やはり,冬の寒さを十分体感した後に春を迎え目覚めた種子のこと,擬似冬を短期間体感させるのとは大違い。

順調過ぎるほどに芽生えたことがなによりです。うれしい,うれしい。

その様子を写真でご紹介しましょう。まずポットから。1粒だけの発芽です。高さは7,8mm といったところです。


育苗用苗床(平床)はいくつも。ここは63粒の種子を蒔いたところです(もっとも,種が小さいために一箇所に数個落ちたところもあります)。小さくて確認しにくいのですが,なんとか数えてみると13の芽生えが。種皮を被ったものがあります。

 


種皮の落ちてしまったものもあります。


これから,観察が本格化します。密かに描いているオモシロ実験も試みることができます。春のたのしみが増します。

 


ナガメの恋

2014-04-16 | 昆虫

カメムシ科ナガメ。赤と黒の,このカメムシならではの色彩が特異さを主張しているかのようです。 

ナガメは漢字で“菜亀”。アブラナ科植物の汁を吸って生きているカメムシです。謂れを知ると,忘れられない名でもあります。

菜の花のあちこちでカップルが成立しているので,ついつい写真に収めておこうという気持ちになりました。

 
からだには花粉が付いています。積極的な花粉の運び屋さんでなくても,送受粉になにがしかの貢献はしているのでしょう。

 
カップルになり損ねているオスがいて,恋の邪魔をしている場面もありました。このオス,この結び付きにはかなわないと見えて,そそくさと退散していきました。


甲虫を撮る際は,翅からの反射光を気にしておかなくてはなりません。あまりに強いととんでもない出来上がりになります。 わたしは昼間でもフラッシュをずいぶん使う方なので,それを使用するかしないか,使用しなくても反射光をどの程度考慮するか,その匙加減に気を使います。

黄色い色彩の上に乗った,赤と黒模様。カメムシを好まない人には,どう見えるでしょうか。わたしはもちろん,「ほほーっ!」と感じましたが。 

 


ジャコウアゲハ観察記(その290)

2014-04-16 | ジャコウアゲハ

4月16日(水)。まあまあ暖かさを感じる春の一日でした。

仕事を終えて帰ると,ヨッさんから留守電話が入っていました。内容は「玄関のチョウチョがかえって,下に落ちていた。翅が縮んでいたので,近くのモミジに木に付けておいた」というもので,発信時刻は正午過ぎ。もちろん,このチョウチョとはジャコウアゲハのこと。

昨日ヨッさんと会ったとき,20日あたりには羽化するだろうと話していたのですが,予想外に早く羽化したようです。

すぐに電話をして,様子を確認しました。チョウチョは翅が順調に伸びて飛んでいったということで,ほっとしました。「これから,どんどん羽化すると思うと,たいへんや。はははは……」。そんな笑いで,ヨッさんの話は締めくくられました。

我が家の庭のウマノスズクサも,棲息地ウマノスズクサも,ぐんと伸びてきました。ヨッさんのお宅でもそうです。それに呼応するかのように,時季を感知して羽化したのです。このぴったり度はどう考えても,どう思っても,ふしぎです。


しかし,今の環境で,両者の巧妙な関係を築きながら生き残ってきたのが現生するジャコウアゲハです。考えてみると,ちっともふしぎではないわけで,みごとに環境に適応している結果であり,それを今に生きるわたしたちがたまたま見ているだけです。

自然界のたった一つの例にすぎませんが,そんなしくみが自然界には網の目のように張り巡らされています。自然がバランスよく形づくられていることに,感じ入ります。

いよいよ,待ちに待ったジャコウアゲハの登場です。