自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その291)

2014-04-21 | ジャコウアゲハ

4月20日(日)。ついに蛹が羽化する日が近づいてきたようです。いくつかの個体で,色が大きく変わってきました。たぶん,あした頃に成虫が誕生するのではないでしょうか。

4月21日(月)。月曜日は勤務施設の休館日。なんとか羽化する場面を見届けるられるかも。そう思っていると,昼前のブロック塀の個体がもう羽化していました。メスです。惜しいことに,誕生場面を見ることはできませんでした。しばらく時間が経っており,すでに翅が伸びていました。これが我が家で誕生した第一号です。


それが夕方までじっとしていて,たまたま見ているときに舞い上がっていきました。ところがふしぎなことが起こるものです。入れ替わるようにして,今度はオスが一匹庭を訪れて,草の葉にとまったのです。いったいどこからやって来たのでしょうか。

そのうちに雨が降りかけたために,それをしのぐために葉の裏側に回ってぶら下がっていました。


このまま夜を迎えたので,たぶん,ここをねぐらにするはず。

また別の個体が羽化直前です。この個体については,明日にでも報告しましょう。 

 


マンサク,若葉の頃

2014-04-21 | マンサク

マンサクの枯葉が散り落ちて,若葉が芽吹いてきました。青々とした瑞々しさからは,いのちが膨らんで見えます。


あれだけたのしませてくれた花は,実を結ぶしたくを着実に進めているようです。


そう思って食痕はないか,ようく観察してみるとありました。それはミノムシのものでした。その証拠に,傍にはちゃんとミノムシがいました。もちろん,“我が家”にすっぽり入り込んでいるので,姿をみることはできません。


蓑の材料は萼片が中心になっています。


こちらの蓑には花弁がたくさん使われています。


継続観察をしていけば,いずれ,食餌中の頭をとらえることができるでしょう。

他にいないか,見ていくと,今度はなにかの幼虫が葉の表にいました。辺りは食痕だらけなのです。おまけに,糞がいくつか散らばっていました。幼虫の色は葉とそっくり。保護色の典型です。


いったいどんな成虫になるのか,これも注目に値します。ガであることはまちがいないところです。

自然界にはあちこちを棲み処とするそれぞれの昆虫がいます。この葉を特別の好物とする幼虫がいて,そしてこの幼虫を捕食する別の昆虫がいて,というふうにうまくできています。ミノガの幼虫ミノムシは,自己防衛のために蓑をまとっています。マンサクは,この程度の被害にあってもおおらかな気持ちでいることでしょう。