自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

目を覚ましたウラギンシジミ

2013-03-19 | 昆虫と花

偶然その場に居合わせて巡り合える,昆虫との出合いでこれまでに何度かそんな幸せな体験を重ねてきました。巡り合いとはおかしな表現なのですが,偶然にしてはふしぎな程の幸運に出合うことがあります。

今日3月19日(火)の昼下がりもそうでした。

我が家の敷地に沿った里道を歩いていると,向こうから白っぽいチョウが飛んで来て,足元近くの草に降りました。 大きさと色合いから,とっさにウラギンシジミだと直感しました。シジミチョウはしばらくそこにいてやがて舞い上がり,近くのロウバイの木まで飛んで,また降りました。わたしは,家の中に入って大急ぎでコンデジを持ち出しました。

うれしいことにチョウはまだいました。そっと近づくと,運悪くパッと飛び去りました。「アッ! しまった!」と思ってがっかりしながら目で追っていたら,遠くに行かず,ロウバイの周りを飛び回りました。淡い黄色の花弁と微かな匂いを感じとっているのでしょう。そしてしばらくして,また一つの花に降りたのです。

ロウバイの花はとっくに盛りを過ぎ,すでに枯れかけています。しかし,そんなことに関係なくチョウは花にたいへん興味をもったらしいのです。口吻が中に伸びているのが見えました。名残り蜜を吸い上げているのでしょう。

じっと見ていると,今度は歩いて移動。そしてすっぽりからだを花に差し入れて,吸密に夢中になっていました。 

翅の裏側はなんとやさしい白さ! その中に小さな小さな黒い点が均等に散らばっていて,自然ならではの美しさが伝わってきます。翅の間から,やわらかな褐色が覗いています。そうそう,翅の際立った特徴は先が尖っていることでしょう。

後で調べると,越冬を終えたメスの成虫(秋型)とわかりました。 

今日の最高気温は22.8℃(午後1時55分)。この陽気で多くの昆虫が眠りから目覚めるでしょう。偶然の出合いに感謝。