古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

《断捨離》を見て考えました。

2010年12月17日 02時54分03秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 ぼくはきのう「畑に収納場所をつくった」とブログに書きましたが、その内部写真がこれです。「出来上がったよ」と声を掛けたら、待ち構えていた肥料袋や容器がワッと集ってきてたちまち一杯になってしまいました。これ以上収納場所を増やしても同じですから、これからは整理整頓して不必要なモノは捨てながら使っていきます。
 きのうの夕方、NHKの『クローズアップ現代』を見たら、「モノを片付ける」を取り上げています。《断捨離》セミナーを受けた主婦が、自ら『魔界部屋』と呼んでモノを山積みしていた部屋を片付けるレポートです。解説は宗教家です。なんで『お片付けカウンセラー』でなく『宗教家』が解説するのだ、と思って見ていると、彼はモノと自分の関係性を話します。
 それを見てぼくはぼくなりにモノとの関係性を考えました。
 ぼくはずっと、読書するのはいいことだ、と思って生きてきました。本屋で本を漁り、図書館に通って本を借り、あれこれ読んできました。あるいは積んでおくだけの本も「いつか読むつもり」でした。でも69歳のときに田舎に引っ越すことになり、長年たまっていた本を整理して、たくさん捨てました。引っ越しでもしなければとても捨てられそうにない、ぼくにとっては貴重な本でした。
 でもきのう、気づきました。ぼくはまだ本との関係性を整理できていないことに。おそらく死ぬまで完全に整理はできないでしょうが、そうではなくて、本への思いが「易きに流れる」ことに抗う気持ちが一方にありながら、「本格的に構えた読書はもうできない」という自覚がもう一方にあり、中途半端な読書をしていることに気づきました。
 その中途半端な気持ちが本棚にそのまま並んでいます。退職後一生懸命に取材した満蒙開拓青少年義勇軍関係の本は、並んでいるだけになってしまいました。一つ一つのテーマとその関係の本を整理することは、自分とそのテーマとの関係性を整理することです。「もうできないだろう」という思いと「無理かもしれないけれどまだ捨てたくない」という思いが、交錯します。
 それは生き様そのものといっていいかもしれません。さて……。
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