古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

指揮者・外山雄三

2023年07月17日 20時02分26秒 | 古希からの田舎暮らし
 NHK交響楽団の指揮者として活躍し、作曲家として多くの作品をつくった『外山雄三』氏が亡くなりました。92歳でした。思うことがありますので、外山雄三氏のことを書いてみます。
 ぼくは50歳になったとき「自分の老後はどうするか」と考えるようになり、二つのことをしました。
 一つは「何か書き物をする」です。
 書くことは嫌でないし、机にむかってワープロで書けばいいから、手軽にできる気がしたのです。手はじめに明石市の「文芸祭」に作品を応募してみました。童話/随筆/小説/と三つの部門に応募して、入選したこともあります。『公募ガイド』という雑誌を見て、書いたものを投稿する生活をしました。
 もう一つは「合唱団に入って歌う」です。〈神戸フロイデ合唱団〉に入団して数年間練習に通い、歌いました。合唱団の発表会は年に2回ありました。12月はベートーベンの「第九交響曲」(合唱付き)でした。合唱団の指揮者が本番でも指揮をするのですが、「第九」だけは、本番は外山雄三の指揮でした。
 フロイデ合唱団の『第九』は、練習が本格的です。ドイツ語の発音、音程、発声のトレーニング、合宿があって、途中で外山雄三がチェックにやってきます。合唱団は練習の成果を見てもらおうとしっかり歌います。外山雄三は、ところどころでほめたり、チェックを入れたりしました。

 その頃、外山雄三の対談を新聞で読んでいたら、こんなところがありました。
〇 世界のマエストロ(名指揮者)でも、一生に『第九』を指揮するのは10回程度でしょうか。それが500回を超えるようになり、数えるのをやめました。

 ベートーベンの『第九』の歌詞から名前をとった「フロイデ合唱団」は全国にいっぱいあります。どの団も本格的に練習し、レベルが高い。外山雄三が〈指導・指揮〉をするのですから、指揮の回数も多くなりました。いまでは、〈各地のフロイデ合唱団〉も〈団の指揮者〉もよく育ち、外山雄三の播いた種はあちこちで花が咲いています。
 
コメント
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