らんかみち

童話から老話まで

ヤンキーは便座に座らないって知ってました? 知るかっ!

2007年03月20日 | 暮らしの落とし穴
 アメリカのテレビ番組(日本語字幕)を観ておりましたら、うんこをした後の便器はどうなってるかと、紫外線かなんかを照射して、特殊なめがねで見る実験をしていました。
「ほらね、うんこをした後の便器はこんなに汚れているんだ」
 番組進行役の人が、青年に説明しました。
「ほんとだ、これからはちゃんと便座に座らないとね」
「え! 今まで便座に座ってうんこしてなかったの?」
「そうだよ、だって便座は女が使うもんだと思ってたからね」

 嘘みたいな話で、きっとやらせだろうと思ったんですが、定評のある番組なので本当かもしれません。それにぼくだって酔っ払って便座を下ろさずに座ったこともありますが、便器にはまってしまうことはなかったですから、連中のでかいお尻ならそれも可能かなって気になってきます。
 
 ある便器メーカーの話が新聞に載ってました。
「日本人はまだ他人が使った便座に座るのに抵抗があるようですね。あるビルのワンフロアを全て様式トイレにしたら、そのフロアだけやたらと便座が割れるんです」
 どうやら便座の上に足を置いて、和式風に用を足しているんじゃないか? と、この方は言いたいらしいんですが、もしはっきり断言したら、「あんた等、ひょっとして盗撮したんか!?」となりますから、あえてぼかした表現をしたものと思われます。
 
「なんと様式便器というのは使いにくいもんじゃのうと、初めて使ったとき便座に足を置いてしゃがんだんじゃ」
 ずっと昔、あるお婆ちゃんから聞いたことがあります。まさか腰をかけて用を足すなんて、その頃の人には考えも及ばなかったんでしょうね。でも便座を使わずに直接便器に腰掛けるよりずっとマシですから、和式便器をアメリカにどしどし輸出してその快適さ、清潔さを連中に享受させてあげたいものです。

漫画「神童」の映画化! これは絶対観るぞ

2007年03月19日 | エンタメ
 さそうあきらさん原作の漫画「神童」映画化されて、この4月に公開されるのだとか。うかつにも知らなかった! 原作はたった4巻で完結するのがもったいないくらいに優れた漫画です。のだめカンタービレもこの作品があったればこそって気がします。
「のだめ」は確かに面白くて買って読んでましたが、あんなにヒットするとは思いませんでしたし、この「神童」こそ映画化されるとは思いもよりませんでした。

 もう一つクラシックのピアノ漫画で「ピアノの森」というのがあって、これこそ映画化、ドラマ化されても不思議でないくらいに面白いのですが、なにぶんにも作者が病弱で、物語が完結するかどうかすら分からないような状態にあります。
「ピアノの森」はうちに来てた調律師さんに教えてもらったんですが、そのお返しに「神童を」読ませてあげたら、「スタインウェイの調律師の名前だ、調律の道具がきっちりと描かれている!」って喜んでました。

 「神童」は物語としてはとても優れていると思いますが、映画化となるとクラシックだし、主人公の五年生の女の子が理不尽な運命に翻弄されるんです。「のだめ」みたいにノー天気に笑えて、読後感もすっきりさわやかとは言いがたいかも知れませんが、そのあたりを映画はどう解決しているか楽しみです。

 映画を観る前、観た後、どちらでもかまわないですが、是非原作を読んでください。ピアニストとか演奏家っていうのはあまり漫画を読まないみたいで、ぼくが師事したピアノの先生(女)もそうでしたが、「神童」を貸してあげたら読んで泣いたそうです。ピアノに興味がなくても感動すること請合います。

手打ちうどんなんて、犬のションベンとかわらないけど

2007年03月18日 | 酒、食
 蕎麦はまだまだですが、うどんは乾麺とか茹で麺でも最近はかなり美味しいです。費用対効果を考えたら、うどんを手打ちする理由なんて無いように思えます。ぼくなんて、自分で打って自分で茹でていながら、冷凍しておいたのはどっちだったかな? なんて、神経を研ぎ澄まして食べないと分からないくらいなんです。
 
 うどんを食うのに神経をすり減らしてどうするよ? って、誰でも思いますよね。誰だって楽しく美味しく食べたいのに、雄犬の散歩と同じで、楽しいはずの散歩の途中で縄張り意識が芽生え、「くっそぅ! どこの馬の骨がオレの縄張りにしょんべんしくさったんや!」と、せっせとマーキングにいそしむのと同じですよね。
 
 おまけに散歩の途中で雌犬に出会ったと思って、お尻のにおいかいでみたら雄犬だったばかりか、「オレの電柱にしょんべんかけ回ってんのはお前か!」と、喧嘩に発展するシーンを良く見かけますよね。そうなってしまうと気が抜けないばかりか、楽しい散歩がストレスが溜まる戦いの場になりかねません。
  
 時々行く駅前のうどん屋さんはJR四国の系列で、マニュアル通りにきっちりとうどんを茹でてくれますし、一品料理も悪くないです。なんですが、自分でうどんを打つ人なら絶対にやらないねって言いたくなるようなうどんの扱いをしてくれます。
 この前、「生麺ひとつ買って帰る?」て、大将に言われたので、
「あ、ぼく、自分でうどん打つ人間なんで……」
と、答えらたら、恥ずかしそうに生麺を引っ込めました。

 気の良いマスターを傷つけたかなって後悔してますが、わざわざ交通費を払ってまで人々が讃岐にうどんを食べに行くにはそれなりの理由があるはずです。麺の味だけでなく、目に見えないところで味に差がついているんじゃないかと思うんです。
 うどん屋の看板を前面に出すなら、マニュアル通りに仕事が出来るだけじゃなく、せめてうどんの手打ちを一度でも体験してほしいのです。

「39プレゼント応募」で、燃える洗濯機の仇を討つぞ

2007年03月17日 | 暮らしの落とし穴
 シャープ洗濯機、計52万台をリコール 発火事故19件(朝日新聞) - goo ニュース

 洗濯機が燃えるなんて、消防署が火事! みたいな違和感がありますが、シャープのリコール洗濯機を、燃えやしないか? と、びくびくしながら動かしているぼくとしては、gooブログさん開設3周年記念に乗じて、江戸の仇を長崎で討とうとキャンペーンに応募します。あわよくば「キヤノンEOS KissデジタルX」をゲット、などと虫のいいことを目論んでいるのです。
 
「シャープの洗濯機から出火」という新聞記事を読んで、まさかオレの洗濯機が!? と、慌てて洗濯機のエンブレムを確認しましたら、案にたがわずリコール対象機種だったのです。
 すでに3回のリコールが届けられ、まだ5万台あまりが未修理とのこと。よりによってその中の一台がぼくのうちにあるとはついてない。 
 放って置いて使い続けたら本当に燃えるのかな? と試してみたい誘惑に駆られますが、ぼくが死ぬだけでは済みそうにないので、メーカーのフリーダイヤルをコールしました。
「修理の日程は後ほど担当部署からの電話で詰めさせていただきます」
 どうやら修理に要する時間は30分ほどらしく、たいした作業ではないようです。それなら自分で点検修理できるやん、と洗濯機をひっくり返してみたのですが、どこが不良なのかぼくには分かりませんでした。
 
 どこが設計不良かなんて素人がパッと見て分かるくらいなら、メーカーも11億円もかけて修理するハメになるわけもありません。なので、場末の飲み屋で電気屋の社長さんに詳しいことをたずねてみました。
「どうせメーカーは保険に入ってるから、洗濯機を動かしたまま留守にして燃やしたったらええねん!」
 なんかシャープさんに恨みでもあるか知れませんが、社長も無茶言うたらあきまへんね。
 ナショナルさんが善後策を徹底したことが結局はPR効果を生んだように、Yahooさんが個人情報漏洩をさせて迷惑料を払い、そのおかげで非難を免れたように、シャープさんも逆境をバネに信用を勝ち取ったら良いのに、と思います。もっとも、ぼくはそういうあざといヤリ口は好きになれませんけど……。

歯科衛生士さんの胸がつかえ……

2007年03月16日 | 暮らしの落とし穴
 歯科医院に行く前の夜に限って、なぜか餃子を食べるハメになってしまうのは、いうまでもなくぼくの心がけが悪いからです。
「歯科衛生士のお姉さん、ニンニク臭くってすみませんねぇ。昨日の晩、友だちのテル爺と、その彼女の奈美さんに無理やり餃子食わされましてん」
 本当はそう謝りたいところですが、何も言わない方が無難だと判断しました。
 
 歯石を取ってもらうのは今日で3回目なんですが、いつもの衛生士さんが急にお休みになったらしく、初めての女の子でした。しかもお子様用ブース? ドラえもんとかアンパンマンとかの人形が所狭しと並んでいる治療室の、いつもより柔らかめの椅子に座らされました。
「は~い、お口ア~ンしてくだちゃいねぇ」って、おいらお子様じゃないよ。いやでも、幼児プレイだと思えばなんだか楽しそうじゃありませんか……。それはさておき、今日の衛生士さんは気の毒なくらい胸の大きい女の子です。ドキドキ!
 
 仰向けに椅子を倒されて、ぽっかり口を開けて待ち構えておりますと、案の定です。手技が始まると、たわわな胸がぼくの頭にほっぺたにと、あちこちに当たるではありませんか。極楽極楽! 
 麻酔が効いてますので痛いのは元々分からないんですが、口を開けっ放しにしている辛さも、こんなサービスがおまけに付いてくるなら何ほどのことはありません。
 
 でもそうやって気分良く身を預けていると、
「もう少しこちらを向いていただけますか」
と言われ、ホイホイ喜んで胸の方に向いたは良かったんですが、最難関にさしかかり、ぐいっと身を乗り出されてみると、は、鼻が……。
 口を開けてはいますが、よだれが喉に垂れてきますから気道は塞いだ状態になっています。当然鼻だけで呼吸をしているわけですから、息を吸おうとしたタイミングで胸が鼻を押しふさぐと苦しいのです。極楽気分のまま窒息して、危うく昇天するかと思いました。
 
 お疲れさまでした、の声を聞くまでにぼくはすっかり消耗していましたが、30分の辛い時間もあっという間に思えます。
 彼女ほど胸が大きいと本人の肩が凝るとかだけでなく、色々と不都合なこともあるようですが、男性患者の苦痛を和らげるという意味では麻酔並みの効果が期待できるかもしれませんね。でも、ホントに疲れました。いつもの女の子でいいです……。

松岡農水大臣は青酎を飲め

2007年03月15日 | 酒、食
 某ツーリストから毎月のように観光案内の小冊子が届きますが、特に行きたいところもないっていうか、金さえあるなら世界一周豪華客船の旅でもしたいところであっても、石川啄木さんみたいに放蕩生活もしてないのに、赤貧洗うが如しというありさまなので、考えるまでも無く不可能というものです。
 
 それでもあえて「行きたいところは?」といわれたなら、映画で話題の硫黄島(一般人は上陸できない)いや、うっかり者のぼくなんかだと、東京都の硫黄島と間違えて、鹿児島の硫黄島に行くようなエラーをしでかしそうです。
 同じ島ならまだ青島(ぼくが子どもの頃、新婚旅行の一番人気だった)に行きたいものですが、このご時世では中国の青島(チンタオ)の方が安いのかも知れません。
 
 童話のお師匠さまが、先日中国から帰られて、「北京オリンピックの影響でフートンが消滅しつつあります」と、憂い顔でおっしゃいました。フートンは何ぞや? ってぼくも良くは知りませんが、日本で言うなら江戸下町風情にでも比較できるのでしょうか。中国当局はそれを、見てくれの悪い、発展途上の恥ずかしいものの象徴として世界に公にしたくないとあってか、強制撤去が進んでいるそうです。
 
 先進国の仲間入りを果たし、栄枯盛衰を具現した英国症候群にも罹患し、米国並みの退廃文化を花開かせた日本に住む我々からすると、フートンは日本が失ってしまった長屋の情緒になぞらえて懐かしめるものかも知れません。
 不便や不潔、鬱陶しい近所付き合いなんかをかこちつつも、そこには活力に満ちた生活があった。温かな人情があった。と、我々は時折ノスタルジーを満足させるためだけに、古都の町並みを残して置いてほしいと願うのですが、中国にとっては余計なお世話でしょう。
 
 ですがね、一度失ってしまったらもう元には戻らないんですよ。まるで明治村、昭和通り、みたいなテーマパークを造って懐古したくなる日が中国にもきっと来るはずです。その時になって「文革村」みたいなものを造りたくなったってもう遅いんです。
 そんなわけで、今ぼくが一番行きたいところは「青ヶ島」です。青島でもなく、チンタオでもなく、俳優の「あおい輝彦」さんの生まれた島で、密造酒「青酎」の生産地としても有名です。
 
 密造酒といえば、手に入るはずも無いとは思いつつ、長く「moonshine whisky=密造酒」を探し求めています。ケンタッキーあたりのトウモロコシ農家の親父さんが、月明りの下でこっそりと醸すバーボンのことですが、マニアが買い占めてしまうので、このNET時代にも手に入りそうにありません。
 
 同じことが青酎にも起きているらしく、ついこの前までは青ヶ島のお婆ちゃんたちが、ひっそりと、しかし溌剌と密造していたのに、いまや希少価値が出て島民でさえ飲めないとか。だからお婆ちゃんたちが酒造りを止めたらもう二度と飲めないんです。今のうちしかチャンスが無いんです。
 光熱水費で追求されている松岡農林水大臣も、ナントカ還元水みたいなもの飲んでるなんて言わんと、青酎を飲んでるって言えば、ぼくは納得しますのにねえ。

加齢なる赤鬼の目に泪

2007年03月14日 | 酒、食
 駅前でばったり知り合いに会ったら、「えっ! もう飲んでるの?」と聞かれました。まだ日も高いのにずいぶんな挨拶だなと思うけど、真っ赤な顔をして歩いているぼくのほうが悪いかも知れません。

 風邪引いたなと思ってから10日、酒を飲めなくなってから8日が経過したのですが、過去の断酒の経験からすると、最も体調が悪くなるのは5日目でした。酒の禁断症状で眠れなくなるのはもちろんですが、酒でむくんでいた顔が更に赤くふやけた感じになるのも5日目がピークなのです。
 
 ところが今回の断酒がいつもと違うのは、風邪のウィルスによる他力でアルコールを断っているところで、ただでさえ熱っぽくて上気した顔が、8日目になってもまだむくんで真ん丸い赤鬼の形相を呈しているのです。飲んでいる、と知り合いが勘違いしたのも無理からぬことでしょう。
 
 子どもが遊びすぎるとその日の夜に熱が出たり眠れなかったりしますが、20台を過ぎると翌々日に筋肉痛になったりするもののようです。今のぼくなんか翌々翌日に筋肉痛や疲れが出るようになりました。体の防御反応や回復力みたいなものが鈍くなってきているのでしょうか。
 
 同じようなことが断酒にも言えるようです。その道の権威として言わせてもらえば(完全に酒を絶てないという意味)、20台の頃は断酒という意識を特に持たなくてもできたように思いますが、30台になったら3日目が一番辛かったようだし、40台になると5日目が難所です。このペースで行くともうそろそろ50台になるわけですから、7日目がピークになってきたのは想像に難くありません。
 
 禁断症状で顔は赤くむくんでいる、肌はかさかさになっているで、あぁ! オレも年取ったな、と思うと、右の目尻からつつっと泪が一筋垂れました。拭っても拭っても泪が止まりません。
 それほど悲しいわけでもないのに、これはおかしいやろ! と鏡を見ますと、むくんだ皮膚が目尻に一本の深い皺を刻んでいて、その皺を泪が伝って溢れてきているのでした。つまり毛細管現象で、これが泪の真相だったというわけです。名づけて「加齢なる赤鬼の目に泪」です。わりと多くの酒飲みが通る道ではないでしょうか。

別れるときの参考になりそう

2007年03月12日 | 男と女
恋人から貰った正直嬉しくないプレゼントランキング - goo ランキング





 う~ん、いったいどんな質問をしてこんな結果が出たんでしょう。この結果そのものよりそちらのほうが気になってくるのはぼくだけ? でも、もっともかなと思うのは「歌、詩」でしょうか。
 一月悩んで書き上げた詩だったらそれこそ重いかなって気がするし、ものの一時間で書き上げたやっつけ仕事なら軽すぎるかなって思うし……。まあケースバイケースというやつでしょうかね。今のぼくなら「味噌煮込みうどん」をもらったりしたら失禁もののうれしさですがね。

 ちょっと変だなと思うのは「花、花束」がランクインしていないことです。これこそ好きずきあるし、切り花もらったは良いけど花瓶が無かったら処置に困りますよね。匂いがきつすぎることが多いので、ぼくの場合はたいていどこかに持って行ってあげるのですが、愛がこもってたらさぞや重いでしょうね。
 ところがそんなぼくが贈ることが多いのもまた「花、花束」なんだから、この調査結果によると、ぼくの選ぶプレゼントに問題いは無いようです。

「下着」というのもありますけど、ぼくの場合はどんな下着をもらってもあんまり気にしませんが、贈る相手によっては要注意かもしれません。いつぞや女の子のにMサイズのパンツ買ってあげたら、
「あたしはLサイズなのよね、これって嫌がらせでやってるわけ?」
といわれて、それっきりになってしまった苦い思い出があります。要はお互いに本物の愛ではなかったのが証明されたということでしょうか。

 このところ下着のプレゼントなんてものから遠くかけ離れた異次元に暮らしてますので、身銭を切って100円ショップで200円のTシャツを買いました。
 中国製か韓国製か知りませんけど、たいていの下着類は買ってそのままはきます。つまりぼくは洗濯なんかしないで直接素肌に身につけるような無神経なタイプなんです。ですが今日のTシャツにはやられました。ポリ袋を開けた瞬間に化学薬品の異臭に鼻を突かれ、たまらず洗濯機に放り込んだのです。

 プレゼントを贈るなら、匂いに関係の無いものが無難ですね。その点でセーターやマフラーなんて良いと思うんですが、一位に選ばれた背景には地球温暖化の影響を見逃せません。しかしぼくがもらうなら、匂いのある食品が良いですね。チーズとかフナ寿司とか、不思議とそういうのを頂くことが多いです。

味噌煮込みうどん最後の日

2007年03月11日 | 酒、食
 そろそろ暖かくなってきて、大好きな味噌煮込みうどんがスーパーの店頭から姿を消してしまいました。ところが今日は冬に逆戻りしたような寒い日で、よっぽどエアコンのスイッチを入れようかと思うほどでした。こんなこともあろうかと、30%オフになった撤去寸前のインスタント味噌煮込みうどんを買っておいて正解でした。
 
 味噌煮込みうどんというのは、先ごろNHKの朝ドラの舞台になった、岡崎の八丁味噌でうどんを煮込んでいるのですが、関西でこれを食べようと思うと結構苦労します。いつぞやもうどん屋でだまされて豚汁うどんを食わされてしまいました。三重県の伊勢うどんと同じように、八丁味噌の味は関西人にはまだまだ抵抗があるのでしょう。
 
 今日作ったのは、名古屋に本社がある某食品メーカーの製品です。TVCMとかしたり、ラーメン店を関西で展開したりしているので、名前を聞けば、「ああ、の会社か」と知名度は高いのですが、ぼくに限って言わせてもらえば、あの会社の製品は何を食べても美味しくないのです。当然味噌煮込みうどんも美味しくありません。それを承知の上で買わないと、他にはもう売られてなかったのです。
 
 土鍋に湯を沸かして乾麺をゆで、鶏肉、椎茸を入れて味噌を溶かすと、「やっぱりこんな味か」とがっかりしますが、まず粉末だしを別途追加し、こんなときのために買ってある伝統的な八丁味噌を少し強化しますと、まあまあ満足のできる味になります。所詮は八丁味噌の味で食べるうどんですから、ちゃんとした味噌を使いさえすれば美味しくなるのです。
 
 以前、名古屋の営業所に行ったとき、地元の人が「この店はまあまあの味だね」と、連れて行ってくれた店の味噌煮込みうどんは確かに美味しかったのですが、良く見たらその店は関西のチェーン店でした。
 こんな風に地元の名物なのに、讃岐うどんとおんなじで、名古屋ならどこで食べても美味しいというわけではないんです。また、関西で食べられるのは本場の麺とはかなり違います。芯の残る硬い麺が受け入れられないのでしょう、こちらで手に入るのはみんな細めの、味噌煮込みきし麺なのです。それに暖かくなると食べられません。まだまだ名古屋文化は浸透していないのです。

啓蟄はアル虫退治に汗を出し

2007年03月10日 | 酒、食
 風邪を引いて何がつらいかといえば、今回は酒が飲めないということです。本来ならインフルエンザの薬、タミフルを肴に(タミ観て一杯)とビールでもやりたいところだし、実際にタミフルじゃないけどやってみたのです。そしたら眠りに付いたと思った瞬間に、腫れあがったノドチンコが気道を塞ぐらしく、自分のものとも思えないデカイいびきをかいて、誰か隣に寝ているんじゃないか? と、びっくりして目が覚めるといった有様です。
 
 そういう事情で、不本意ながら断酒を余儀なくされています。何が不本意といっても、酒を断つなら自分の意思でやりとげるべきでしょう。それを今回のようにウィルスという他力を借りて本願をとげようというのは、さもしい根性とのそしりが免れません。断じて言いますが、断酒とは自力で酒を断つ意思のことをいうのです。
「酒をやめますか? それとも人間をやめますか?」と問われたら、だれだって人間を続けた上に酒も続けたいですが、両方手に入れたいなんて虫が良すぎるんです。
 
 ところが世の中ままならないもので、こういう断酒しているようなときに限って酒席の誘いが多いのです。陽気も良くなって来ましたし、梅が終わって桜を待ちきれない「アル虫(ちゅう)」どもが啓蟄を迎えるのでしょう。そればかりではありません。「アル虫」退治に躍起になっているところへもってきて、発注しておいた幻の銘酒が届く不運にも見舞われました。
 
 宅急便のお兄ちゃんが「駿河の地酒でっか、よろしいでんな」なんていうもんだから、「そやから、今は飲まれへんねんやんか!」と、思わず食って掛かろうかと思いましたが、彼に罪は無いのでやめました。
 困ったことにこの酒が旨いんですよね。どこまで飲み続けても途中で飽きることがなく、酔いつぶれてしまうまで美味しく飲めてしまうんです。
 地酒は冷蔵庫に入れ、横目で見ながらノンアルコールビールに甘んじているぼくは、酒を飲みたいために断酒している、言語道断のさもしい男なのです。