らんかみち

童話から老話まで

手打ちうどんなんて、犬のションベンとかわらないけど

2007年03月18日 | 酒、食
 蕎麦はまだまだですが、うどんは乾麺とか茹で麺でも最近はかなり美味しいです。費用対効果を考えたら、うどんを手打ちする理由なんて無いように思えます。ぼくなんて、自分で打って自分で茹でていながら、冷凍しておいたのはどっちだったかな? なんて、神経を研ぎ澄まして食べないと分からないくらいなんです。
 
 うどんを食うのに神経をすり減らしてどうするよ? って、誰でも思いますよね。誰だって楽しく美味しく食べたいのに、雄犬の散歩と同じで、楽しいはずの散歩の途中で縄張り意識が芽生え、「くっそぅ! どこの馬の骨がオレの縄張りにしょんべんしくさったんや!」と、せっせとマーキングにいそしむのと同じですよね。
 
 おまけに散歩の途中で雌犬に出会ったと思って、お尻のにおいかいでみたら雄犬だったばかりか、「オレの電柱にしょんべんかけ回ってんのはお前か!」と、喧嘩に発展するシーンを良く見かけますよね。そうなってしまうと気が抜けないばかりか、楽しい散歩がストレスが溜まる戦いの場になりかねません。
  
 時々行く駅前のうどん屋さんはJR四国の系列で、マニュアル通りにきっちりとうどんを茹でてくれますし、一品料理も悪くないです。なんですが、自分でうどんを打つ人なら絶対にやらないねって言いたくなるようなうどんの扱いをしてくれます。
 この前、「生麺ひとつ買って帰る?」て、大将に言われたので、
「あ、ぼく、自分でうどん打つ人間なんで……」
と、答えらたら、恥ずかしそうに生麺を引っ込めました。

 気の良いマスターを傷つけたかなって後悔してますが、わざわざ交通費を払ってまで人々が讃岐にうどんを食べに行くにはそれなりの理由があるはずです。麺の味だけでなく、目に見えないところで味に差がついているんじゃないかと思うんです。
 うどん屋の看板を前面に出すなら、マニュアル通りに仕事が出来るだけじゃなく、せめてうどんの手打ちを一度でも体験してほしいのです。