らんかみち

童話から老話まで

ヒゲの殿下を悼む

2012年06月07日 | 暮らしの落とし穴
 陶芸クラブに顔を出したけど、いつもの活気が感じられなかったのは、たぶんヒゲの殿下の訃報を聞いたからだと思う。
 殿下が真に将棋が好きだったのかどうかは知らないが、将棋雑誌やニュースにはたびたび登場され、将棋の普及に一役買っておられた。
 ヒゲを蓄えて威風堂々とした風貌だったから、66歳の若さだったので驚いた人も多かったようだ。

 天皇陛下が太陽だとしたら、ヒゲの殿下は闇夜を照らす満月だったろうか。庶民にとって身近で、直接見ても目を傷めることのない柔らかな輝きが魅力だった。
 アルコール依存だったことを公表されたのも、酒飲みのぼくとしては大いに感情移入できた。皇室でも辛いことがあるのか、いや皇室だからこそ一般人よりも辛いことが多いのだと知った。プチ断酒を解いて、殿下のご逝去を悼みたい。