らんかみち

童話から老話まで

童話合宿、ぼくはユダあしらい

2009年12月01日 | 童話
 中世の景観を残す鞆の浦はポニョの生誕地としても有名ですが、福山市は優れた文学者を多数輩出した知る人ぞ知る文学の街であるなら、「とんぼの会」第一回合同合評会(以後 童話キャンプ、もしくは合宿と表記)を催すには相応しい地でしょう。
 
 少女SF漫画「11人いる」を著したのは萩尾望都さんですが、童話合宿に集ったのは11名、お師匠さまを含めて総勢12名でした。「11人いる」は、本来いるはずのない11人目を巡るサスペンスでしたが、とんぼの会が鞆の浦は仙酔島の宿に到着して合評会が始まるや、いるはずのない13人目がいたのです。
 
 だからって13人目を巡っては特に紛糾することはなかった、というのもぼくが聞いてなかっただけで元々お師匠さまを含めて13人の合評会だったのです。とはいえ、ブッディスとのぼくとて、この数字の持つ不吉な響きに無頓着でいられるはずもありません。なぜなら、イエス・キリストの弟子が12人、つまりイエスを含めるなら13人となり、クリスチャンにとってはこの上も無き忌み数だからです。
 
 イエスが、弟子の一人であったイスカリオテのユダによる裏切りのために十字架にかけられたのは周知の通り。今回の合宿でいうなら、ぼくはお師匠さまの下に集う12人弟子中の黒一点、であれば、もしかしてぼくがユダ的位置にいるのか! 
 事実ぼく自らでその役回りを担うことになったのは身から出た錆、その上にお師匠さまの手によって「抜け人」、「裏切り者」の烙印を押されたのは辛いものでございました。

 詳しくはミーナさんうさこさんの日記を参照していただくとして、この続きは単なる事実というより井戸の底深くから汲み上げるような真実を書いてまいりたい、とは思うものの、帰り着くまでにとんでもない失態をしでかした後遺症にさいなまれつつ、明日以降の日記に譲りたい所存にございます。
つづく