らんかみち

童話から老話まで

満月が魂を呼ぶのか

2007年11月24日 | 暮らしの落とし穴
 11月24日の今日は、旧暦でいうと15日に当たるようです。15日というのはつまり十五夜ですから、過疎の進む暗い田舎の空には、不気味なほど大きく見える満月が東の空を照らし始め、今宵はライト無しで外を歩けます。

 狼男は満月の夜に変身するのが常であるように、満月の夜というのはいにしえより不気味な出来事が多く発生するとされており、地球上に生きとし生ける者の生死は月の満ち欠けに影響を受けるというのです。つまり美しい月を愛でる我々の魂もまた月の力によって天空に召されると考えられるのです。

 人が死ぬのは満月と新月の日が最も多いのだそうです。どこのどなたが統計をとったか、はたまた迷信か俗説か知りませんけど、ぼくは何となくこの説を妄信しております。それを裏付けるかのように今日、ご近所の飼い犬が亡くなりました。

 享年14歳だったといいますから、あの犬は人年齢に換算すると80~90歳といったところでしょうか。でもついこの前まで人を見て吠えていたし散歩する姿を見かけたのに、数日前から体調を崩したかと思うと、今日になって容態が急変したらしいのです。

 やっぱり月に呼ばれたもようで、同じ犬小屋に住んでいるもう一匹の犬はそれを感じ取ったのか、昨夜は冷え込んだにもかかわらず犬小屋に入って眠らなかったといいます。
 飼い主はまさかその翌日に死んでしまうとは思っていなかったというのに、人知を超えた何かが犬には分かっているのでしょうか。いくら科学が進歩したからといって、人が分かっている事なんてたかが知れていて、犬にさえ及ばない場合もあるんですね。