北海道新聞2008年12月12日、札幌市内版から。
時間があれば、どんな壁画になっているのか、見に行きたいのですが…。
地図で見ると、地下鉄東西線の発寒南駅からさほど遠くないようです。
豊平区に住んで久しいので、発寒はなじみがないんですよねー。
近くにイオンができたため周辺の商店街はタイヘンだと思います。
さて、「発寒」の由来ですが…。
永田方正の「地名解」や山田秀三氏の著書には、「桜鳥」だと出ています。
しかし、桜鳥というのがよくわかりません。
「コンサイス鳥名事典」や「北海道の野鳥」など、鳥の事典・図鑑を何冊も当たってみましたが、「サクラドリ」という項目をたてている本はありませんでした。
ググってみたら、「ムクドリ」あるいは「コムクドリ」をさす方言のようでした。
ただ、「データベース アイヌ語地名2」(榊原正文著、北海道出版企画センター)では、異なる説が主張されています。
発寒川で「桜鳥」が実際に多く見られるという話は聞いたことがないし、この流域で「桜鳥」を地名化する必然性が明らかでない-というのです。
現在の発寒川-琴似発寒川と、本来のハッサム川は、かなり流路が変わっています。
現在は、ほんとうに砂丘の横というか、海岸線に並行してながれていますが、かつては、いまの琴似発寒川からほぼ北に流れ、最下流で砂丘にぶつかって東にターンして、茨戸で旧石狩川に注いでいました。
その点が、あまり考慮されていないようにも感じられますが、それなりに説得力のある説だと思います。
空き店舗が目立つ札幌市西区の発寒商店街を元気にしようと商店街や中島岳志・北大准教授らが来年1月に開店するコミュニティーカフェ「カフェ ハチャム」(発寒3の4)で、中島さんの著書の装丁などで著名な画家、装丁家の矢萩多聞さん(27)が壁画を描いている。
(中略)
壁画はカフェを作る空き店舗正面の白壁に高さ約6メートル、幅約2メートルほどの大きさ。大地から伸びゆくうっそうとした木に、鳥などの生き物が潜んでいる。
店名が発寒の地名の由来となったアイヌ語「ハチャム・ペツ」(ムクドリのいる所)にちなんでいるため「ムクドリが木に帰る姿を描くことで、この商店街にも人が戻って、という思いを込めた。さまざまな出会いの場になれば」と矢萩さん。(以下略)
時間があれば、どんな壁画になっているのか、見に行きたいのですが…。
地図で見ると、地下鉄東西線の発寒南駅からさほど遠くないようです。
豊平区に住んで久しいので、発寒はなじみがないんですよねー。
近くにイオンができたため周辺の商店街はタイヘンだと思います。
さて、「発寒」の由来ですが…。
永田方正の「地名解」や山田秀三氏の著書には、「桜鳥」だと出ています。
しかし、桜鳥というのがよくわかりません。
「コンサイス鳥名事典」や「北海道の野鳥」など、鳥の事典・図鑑を何冊も当たってみましたが、「サクラドリ」という項目をたてている本はありませんでした。
ググってみたら、「ムクドリ」あるいは「コムクドリ」をさす方言のようでした。
ただ、「データベース アイヌ語地名2」(榊原正文著、北海道出版企画センター)では、異なる説が主張されています。
発寒川で「桜鳥」が実際に多く見られるという話は聞いたことがないし、この流域で「桜鳥」を地名化する必然性が明らかでない-というのです。
この「発寒川」は、「紅葉山砂丘」によって川がブロックされたため、砂丘に沿ってその内陸側を北東に流れて、現在の札幌市北区「茨戸」付近で石狩川本流旧河道に合流していた。
この「紅葉山砂丘」は、(中略)現在も、ほぼ灌木ばかりの林となっている。つまり、「発寒川」は、「灌木の生えた古砂丘の傍らを流れている川」と表現しても良いことになる。
そこで、これを踏まえた上で、「ハサム」の音にアイヌ語を充てはめてみると、“ハッサムペツ<ハシサムペッhasa-sam-pet(灌木・の傍らの・川)”となる(以下略) =93-94ページ
現在の発寒川-琴似発寒川と、本来のハッサム川は、かなり流路が変わっています。
現在は、ほんとうに砂丘の横というか、海岸線に並行してながれていますが、かつては、いまの琴似発寒川からほぼ北に流れ、最下流で砂丘にぶつかって東にターンして、茨戸で旧石狩川に注いでいました。
その点が、あまり考慮されていないようにも感じられますが、それなりに説得力のある説だと思います。