森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

白い椿

2006-01-18 21:54:17 | 日々の写真
 フィルムの山の中で、これだと気に入った写真は少ない。以前将棋世界誌で「風景」という写真と紀行文を連載していたとき、36枚撮りのフィルムで5,6本、多いときは10本くらい撮るのだが、気に入ったカットといえば数枚しかない。
 今はデジカメに変えて、それでも一日に百枚から二百枚は撮っているが、同じ様なものだ。ひとつのカットを五枚から十枚くらい撮るが、縦横斜めと無限遠で工夫してみるが、デジカメは案外ピントがあわせずらい。マニュアル機能を使いたいが私はメカ音痴なので、使用法がいまひとつわからない。
 「そんなに枚数を撮れば、どれかいい写真があって当たり前でしょう」と言われると身もふたもないが、当たらずとも遠からじだろうか。
 少し丁寧に撮ろうと思ってからも同じで、撮り始めるとあっという間に百枚になってしまう。デジカメは直に消せるので、最近は撮ってから直に見直して、最終的には枚数を減らそうと心がけている。
 写真家の西川先生に、写真を撮る前にそれを凝視すれば、見えない部分も見えるものですよと言われたことがある。最近写真を見ていて、同じカットでも何か感じるものと、全く心が入っていないのとがあるのに気が付いた。
 心をこめるとはある意味で恐ろしいものでもある。これが魂というのだろうか。
 私の写真が魂がこもっているというのでなく、結果的に気持ちがこもっているかどうかが出てしまうことが、凄いなあと思うのだ。
 気に入った写真は何度も見ながら、妻に「この写真まあまあと思うけど」と質問する。「こっちの方が好きだけど」と言われることもあるが、総じて一致する。
 この椿はどうだろう?ちょっとだけ椿が微笑んでいるように思うのは、私のひとり合点だろうか。
コメント (2)
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