森信雄の写真あれこれ

日々の生活や散歩、旅の写真を掲載しながら、あれこれ思いを語ります。

土砂崩れ

2005-08-22 21:54:27 | 旅の写真 外国篇
中国三江にタクシーで帰るとき、土砂崩れで道がストップした。状況がさっぱりわからないので、車の中で待つしかない。少しして1台のブルドーザーが辿りつき、崩れ落ちた樹木を道の下に落とし、1時間くらいして崖のうえの土砂を切り崩し、陥没した道に埋めていく作業が始まった。理屈からすると荒っぽい方法だ。
 道の反対側でも車が集まり、何事かと降りて見物に行く人もいる。誰一人文句を言うどころか、川に下りて泳ぐ人もいる。そのうちアイスキャンディ屋さんも現れ物売りも駆けつけてきた。数時間立ち少々うんざり気味だが、歩いて道が通れるようになったので、人に付いていき様子を伺う。どうやらお互いの道でタクシー同士の話し合いで、お客を交換しているみたいだった。私の乗った運転手も、半額にするから向こう側で車に乗り換えろと言っているみたいで、移動することにした。タクシーは居なかったが、農作業の車が臨時の相乗りタクシーになっているようで、エイヤ!と乗り込むことにした。
 のんびりと、しかも途中で客を集めながら、タクシーは三江まで走った。
 何が起きても、少々のことは気にしないのが中国の人のたくましさか。中国の長い歴史を見ると、さもありなんである。いつの世も栄華は滅び庶民は続く(?)
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犬と少年

2005-08-22 00:24:08 | 旅の写真 外国篇
 中国、三江の隣の程村駅のそばで、犬を散歩させている少年がいた。繋いでいるのは鎖の紐で、むしろ「少年を連れた犬」の光景のようだ。
 こちらに変な人がいると疑うわけでなく、愛想よく近づくわけでなく、一定の距離感をおいたまま淡々と散歩していた。駅に向かう階段を上る途中で、ちらりとこちらを向いた。少年のぶっきらぼうさに、素朴さが伺える。
 もう二度とこの少年とは会うこともないだろうが、これも小さな一期一会である。私は世界のどこかの見知らぬ土地の見知らぬ人の間で、自分がポツンと存在している立場が好きである。その気持ちを体験するために旅をしていたかもしれない。日本語の思考回路を絶ってみると、生きていく上で、言葉よりも必要な阿吽のものが存在するように思えるのだ。
 階段でもおしっこをして、少年を連れた犬が去っていった。
 
 
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