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ジャカルタ103系運用情報

2014年10月21日 19時13分19秒 | インドネシア
前回の南武線E233系デビューの記事でも述べましたが、9月16日~25日にかけてマニラ帰国に合わせて、ジャカルタとクアラルンプールにも訪問しました。今回はあまり旅費と時間をかけられないということで、羽田から深夜発のLCCであるエアアジアでクアラルンプールを経由し、夕方、ジャカルタに到着。丸3日間をジャカルタで過ごし、ジャカルタからやはり深夜発のLCCであるセブパシフィックでマニラを目指し、マニラで5日間ほど家族と過ごしたのち、これも同じセブパシフィックで大阪に戻るという行程になりました。

今回のミッションはいつも同じでありますが、ジャカルタにおいては103系を中心に追いかけることと、横浜線の205系のレポートをすることで、103系はジャカルタ滞在中に毎日運用に充当され、横浜線の205系についても運良く第4陣の船がジャカルタのTanjung Priok港に到着し、陸揚げシーンを撮影することができました。
一方、マニラにおいてはもちろんフィリピン国鉄のレポートですが、1人での活動は全くできなかったものの、キハ59のこがねを使用したPremiere trainに乗車することができました。
後日、今回のこれらのレポートについては詳細にご紹介させていただきたいと思いますが、本日は私のお気に入りであるジャカルタの103系について報告させていただきたいと思います。

それでは103系の現状と運用についてですが、現在、4両編成2本が赤と黄色を基調としたKCJ色に変更され、4+4の8両編成で運用に充当されており、残りの4両編成2本については東海色のまま、ほぼお役御免となったようで、Balai Yasa Manggarai(Manggarai工場)の脇に留置されていました。

KCJ色の編成については以下のとおりで、東海色時代に8両編成として活躍していた当時の組成と全く同じで、それぞれ2編成の向きが逆になっており、しかも編成の向きは運用状況により、頻繁にひっくり返ることがよくあります。
T'c597 T246 M'231 Mc105 Tc359 M654 M'810 T'c384

続いて運用ですが、17日はKota~Bekasi間の運用に充当され、日中はBekasiに留置されていたようです。
17日朝7時30分頃にManggaraiに行ってみると103系が停車しているのを発見し、Kotaから折り返して戻りを撮影しようと待っていたものの、1時間半後の9時頃に戻って来ました。現在、中央線では高架時の手抜き工事によるものなのか線路面が沈下するという事象が発生しており、Kota~Manggarai間で最高速度30km/hの速度規制となっています。


翌18日も103系を撮影すべく、起点のKotaで撮影してみようと思っていたのですが、滞在先の最寄駅であるGondangdia駅の上りホームに上がると運の良いことにドンピシャで103系がやって来ました。早速その103系でKotaまで乗車し、Kotaで撮影した後そのまま乗り続けBekasiまで行き、さらに折り返してCikiniで降車し、この駅のホームKota寄り先端部分で撮影することにしました。しばらくすると1人のPKDが私の所へやって来て、「撮影には許可証が必要です」と言ってきましたので、「その許可証はどこで入手できるのですか」と尋ねると、「ここの駅員に聞いてみてください」とのことで、ホーム下に居る駅員に聞いてみることにしました。 すると快くすぐに撮影許可が下り、私は先程のホーム先端に戻り、Kotaから戻ってきた103系を無難に撮影することができました。


この103系はBukit Duri車庫に入庫することはわかっていましたので、私も後続の列車でManggaraiまで行き、駅からBukit Duriの車庫へはバジャイ(三輪タクシー)で向かってみました。私の知り合いの幹部の方は残念ながらなぜか日本に居るとのことで、車庫内での撮影ができないのではないかと危惧していましたが、ある社員に話をしてみたところ撮影に許可していただきました。


103系は清掃中ということで簡単に車内に入ることができ、撮影大会となりました。
モケットは女性専用車と優先席は赤色が採用されており、それ以外は青色が採用されていました。ただし、中間に封じ込められているMc105は赤色で、Tc359は青色系のモケットが採用されていたかと思います。


現在、採用されているモケットは以前のように汚くなく清潔感があります。


それぞれの編成が向き合っている部分ですが、高運と低運のため黄色帯部分の高さが違います。


先頭に出ているT'c597とT'c384の前面の黄色部分にはPT.KAIのロゴが入っていますが、中間に封じ込められたMc105とTc359の前面にはそのロゴマークは入っていません。


以前、乗務員室内は薄緑色に塗られていましたが、今回の検査によって肌色を基調とする色になり、運転台部分は黒色となりました。


最後の日となる19日はこの日もBekasi線に充当されているのではないかと思っていましたが、Bogor線や他の路線に充当されることもあるのではないかと思い、確認する上で確率の高いManggaraiへ行ってみました。待てど暮らせど1時間経っても来ませんので、今日は運用に充当されていないかSerpong線にでも充当されてしまったのかと考えていたところBogor方面から現れました。


ようやく確認することができて一安心ですが、この列車はKota方面の中央線には入らず、環状線へと入って行きましたので、Bukit Duriの車庫でいただいた運用表を見て確認したもののどこへ行くかすぐに判断できず、おそらくJatinegaraへ行くのだからあと30分後ぐらいにここを出発し、隣駅のJatinegaraへ行って、その駅の近くで撮影しようと考えていましたが、103系は40分後ぐらいにManggaraiに戻って来ました。私はJatinegaraへ行かなくて正解でしたが、運用表をよくみると結果的にはどうもDuriで折り返してきたようで、この日はBogor線・環状線系統とBogor線・中央線系統に充当されていました。
現在、この103系はBukit Duri車庫所属ですので、Bekasi線をはじめBogor・中央線、Bogor・環状線系統、Serpong線にも充当される可能性があり、103系を追いかける者にとっては大変な労力が必要かもしれません。


最後にBalai Yasa Manggarai(Manggarai工場)の脇に留置されている東海色の103系を見に行ってみました。
ここはManggarai駅から僅か3分のところにありますが、警備員らしき人の姿も見られ、見つかってしまったら「ここには入れませんよ」などと言われるのではないかと思い、地元の人になりすましたかのようにプラプラと103系に近づいていきました。


103系は使用の許可が下りていない8連のHolec ACの脇に留置されており、Manggarai駅寄りにある高運非ATC車のほうは簡単に撮影できるのですが、反対側の低運のほうは103系の脇の草むらをかき分けて行くか、Holec ACの車内もしくは103系の車内を通るしか方法がありません。草むらをかき分けるのはほとんど無理ですので、Holec ACの車内を通り、最後は少しばかしの草むらをかき分けて、なんとか低運の顔を拝むことができました。

なお、この103系の編成は以下のとおりです。
T'c822 M'2009 M752 Tc815 Mc153 M'321 T210 T'c632

車内はシートが散乱し荒れ放題であり、ほとんど再帰は不可能かと思われますので、いずれは廃車されてしまうのか気になるところではありますが、KCJ色になったもう1本の103系に頑張ってもらい、今後も長く活躍できることを願いたいものです。


この他、駅での撮影についてですが思ったよりも厳しくなく、Manggarai駅でも撮影する前に駅員に撮影させていただきたいと告げると簡単に許可が下り、かつ警備しているPKDにも連絡が行くようですので、ほとんどの駅では撮影ができるのではないかと思われます。ただし、駅員の判断によっては許可されない場合もあるかもしれません。(KotaやTanjung Priok駅などはわかりませんが)