ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

《パンを与えてみよ、人間はすぐにひざまずく》と。

2021-11-07 07:47:54 | 日記
朝から文句なしの秋晴れ。
体調も悪くなかったので朝日に向かって深呼吸を数回、背伸びもしました。

厚手のタオルケットもシーツ類もカラッと乾き上がり、こちらも満点の仕上がり。
コロナの新規発生数もゼロ件。
もう、ここに居るだけで、『春宵一刻値千金』でなくとも『値千金』の陽気でした。

11月のテレビ番組【NHK 100分 de 名著】は、ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」で、講師は亀山郁夫先生です。
亀山先生には久々の拝顔です。
確か、2006年に光文社文庫から出版された「カラマーゾフの兄弟」との出会い以来です。
とは言っても特に親しいとか言う関係ではありません。
若い頃読んだ訳者の名前は記憶していませんが、亀山先生の訳に、すっかり虜になった感じで、その他の訳本を漁ったり、講演会などにも足を運んだものでした。
テレビに写る先生は、やっぱり、それなりにお年を重ねられてはいましたが、まるで、かつての恋人にでも出会った様なトキメキすら覚えた私です。
あと、三回の講座が楽しみです。

もう5年も前のブログ記事ですが、「カラマーゾフの兄弟」からの引用を載せていましたので、再掲いたします。

2016.12.9.ブログ
《パンを与えてみよ、人間はすぐにひざまずく》


党首討論。
いつもの様に、安倍首相の「はぐらかし答弁」には、辟易させられました。
首相は、「カジノ法案」について、
『IRに対する投資があり、それが雇用につながっていくのは事実だ』
と、法案の意義を強調しました。
ギャンブル依存症の治療法も確立されていない現在なのに、
『ビジネスや会議だけでなく、家族で楽しめるのがIRだ』
と説明する安倍首相の応えに、失笑が起こったように見えましたが、
何ともはや、呆れてしまいました。
確かに、「IR」に対する投資で、ある部分では経済効果も雇用も生まれることでしょうが、
何とも品のない法案です。
〈儲かりさえすれば何でもする〉様なことは、
昔風に言えば、まともな商人はしないことでした。
もっとも、武器を「装備品」と言い換えて武器を売り込むことを やってのけた方々ですから、この法案の強行採決など 「朝めし前」のことなのでしょう。
・・・・・・中略・・・・・・
何だか、アメリカも日本も、世界中のあちこちで、
「儲かることが正義」の風潮が広がっているような不安を覚えます。

ドストエフスキー著『カラマーゾフの兄弟』に記されているフレーズを
思い起こすことが多くなりました。
 《人間にとって、良心の自由にまさる魅惑的なものはないが、
  しかしこれほど苦しいものもまたない》
 《パンを与えてみよ、人間はすぐにひざまずく》
           (亀山郁夫訳 光文社古典新訳文庫)

パンは必要です。
人は、食べなくては生きていけません。
でも、私は思います。
《乾いたパンの一片しかなくとも 平安があれば
    いけにえの肉で家を満たして争うよりよい。》と。
                (「箴言」17章1~2節)

コメント
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