今日も晴。
いいお天気でした。
庭の落ち葉を集めて袋に入れました。
落ち葉の匂いは秋の匂いです。
でも、どういうわけか素手で枯葉に触りますと、手がカサカサに荒れてしまうのです。
いつもは軍手をはめての作業ですが、今日はゴム手袋を用いました。
薄手の物を使用したせいか、作業の途中で破れてしまい、結局、素手でやってしまう事に。
作業を終え、手を洗ってからクリームをたっぷり擦りこんだまでは良かったのですが、さて台所仕事に取り掛かるためには、手に残っているクリーム分を洗い落とさなければなりません。
そんなわけで、本日は「手」にとっては難義この上ない一日でした。
夜になって、じっくりと我が手を眺めました。
年相応の手です。
オムツを洗い、
幼い娘の髪を撫で、
米をとぎ、
針を持って繕い物もし、
ペンを持ち
パソコンのキーを叩いたりして、
84年の歳月が、茶褐色のしみや、皺になって刻みこまれていました。
『手』
高田敏子
ふっと人の肩にかけた手
疲れたみにくい皺の中に
不思議な私がひそんでいる
この肉体の末葉に生きて
私の時間をみんな吸い
汚れて 痛んで
そして私を支えている
私のわすれた過去さえも折り重ねて
止まった思考の外で
いま、ひらひらと泳いでいる
この手の甲の背後で
私の眼はつめたいなげやりの
まなざししか持てない
(高田敏子詩集Ⅱ 花神社刊より)
いいお天気でした。
庭の落ち葉を集めて袋に入れました。
落ち葉の匂いは秋の匂いです。
でも、どういうわけか素手で枯葉に触りますと、手がカサカサに荒れてしまうのです。
いつもは軍手をはめての作業ですが、今日はゴム手袋を用いました。
薄手の物を使用したせいか、作業の途中で破れてしまい、結局、素手でやってしまう事に。
作業を終え、手を洗ってからクリームをたっぷり擦りこんだまでは良かったのですが、さて台所仕事に取り掛かるためには、手に残っているクリーム分を洗い落とさなければなりません。
そんなわけで、本日は「手」にとっては難義この上ない一日でした。
夜になって、じっくりと我が手を眺めました。
年相応の手です。
オムツを洗い、
幼い娘の髪を撫で、
米をとぎ、
針を持って繕い物もし、
ペンを持ち
パソコンのキーを叩いたりして、
84年の歳月が、茶褐色のしみや、皺になって刻みこまれていました。
『手』
高田敏子
ふっと人の肩にかけた手
疲れたみにくい皺の中に
不思議な私がひそんでいる
この肉体の末葉に生きて
私の時間をみんな吸い
汚れて 痛んで
そして私を支えている
私のわすれた過去さえも折り重ねて
止まった思考の外で
いま、ひらひらと泳いでいる
この手の甲の背後で
私の眼はつめたいなげやりの
まなざししか持てない
(高田敏子詩集Ⅱ 花神社刊より)