国連傘下の情報通信国際機関(ITU)が、4年に1回開催する学術会議・通信サービス・製品展示の巨大イベント開会式に出席することができました。(2016年11月14日)
会場はタイ王国バンコクの郊外にあるIMPACT展示場でした。巨大な施設ではあるのですが、アクセスの電車路線がなくて最寄り駅から1時間に2便のマイクロバスで30分かかります。タクシーでも高速道路を半分くらい使って20分。
タクシー料金はこの国では極めて安価なので、電車は乗らずに都心ホテルから入場締め切り1時間前以上にタクシーで出発しました(距離30kmくらい)。タクシー代はそれでも約1000円です。
ピカピカのフロアです。参加者登録デスクの列。
開会式当日午前中の参加登録は閉鎖するとの2日前にメールで連絡がありました。
当日朝のタクシーでの移動では、都心から郊外に向かう高速道路は逆方向でガラガラでしたが、高速を降りた途端、大渋滞で車がほとんど動かなくなりました。間に合うかどうかヒヤヒヤしました。入場締め切り8:30amギリギリに到着できました。
実は、前日夕方に日本人参加者の人と雑談していて知ったのですが、開会式には王女さんが出席するので、セキュリティ検査が極めて厳しくなったとのことです。
でも、それならばぜひとも参加せねばと思い、ホテルからタクシーで直行した次第です。
2回の保安検査をくぐり抜けて、大ホールにくると看板の前で記念写真している人が多数。
この白い制服、警察官か軍人かと思って、質問してみました。
回答は「我々は政府役人だ」、どこの役所ですか? 「MPT(郵便・通信省)だ」 ・・日本では総務省に相当します。このイベント開催者ITUなる国際機関に関してタイ国での主管庁はこの役所なので、管理職の人たちが多数出席しているようです。
白い服は上級公務員の制服だそうです。1ヶ月位前に前国王が亡くなったばかりなので、黒い喪章を着用していました。
会場風景です。座席の前半分は招待者と上級公務員などの指定席でした。
30分以上待たされて、定刻通り式が始まりました。
会場の中央通路を、シリトーン王女さんが入場しました。前後左右をおつきの人たちに囲まれていたのでどの方なのかよくわかりません。
まず、ITUが製作したビデオ映像が映写され、ICT(情報通信技術)が近年非常に発達して、全世界の人々の生活や仕事に大きく貢献していること、今後さらに発展すると紹介されました。
開会演説は、ITU事務総長Zao氏(中国出身)でした。
その後、王女さんの演説がありました。きれいな英語です。
手持ちコンデジでの撮影、拡大してトリミングしています。
会場には演説をビデオスクリーンで放映されていました。
大変に開明的な王女で博士号を持っておられます。日本とのつながりも深く何度も訪日していて、学習院大学や東海大学(工学)の名誉博士を受けています。タイの田舎の学校などにPCを寄付したりもしているとのことです。
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World TELECOM展示場を急いで見学しました。
中国のパビリオンが巨大でした。
日本総務省(MIC)、日本企業・団体が出展するパビリオンがありました。
前国王の祭壇も厳かに飾られていました。
十数年前、スイス・ジュネーブで開催されたこの展示会は、当時、情報通信産業界が世界的に発展期にあり巨額な宣伝広告費をかけて発展途上国に携帯電話システムの売り込み合戦がなされていました。当時は1週間の開催期間に世界中の情報通信政府関係者、通信企業、メーカーに加えて、一般の見学者が数万人も訪れました。
今回そんなバブルはもう十年前に弾けていて、巨大な展示場には説明員の姿ばかりが目立ちました。
同じ建物の1階では、多数の部屋に別れて情報通信の様々なテーマについての講演会や討論会が開催されました。その一つの学術会合に参加するために出張してきたのです。