朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

雪の琵琶湖疎水を歩く

2012-02-19 | 京都の文化(冬)
この冬一番の雪が降り積もった2月18日、京都市内雪景色の見物に出かけました。



出発地点は「銀閣寺道」。

白川通と今出川通の交差点ですが、ここから銀閣寺への参道の入り口があり、琵琶湖疎水も流れています。



京都大学の吉田キャンパスもこの近くにあり、昔、哲学者西田幾多郎がこの疎水脇の散歩を愛したことから「哲学の道」と呼ばれています。

もっとも、ドイツ・ハイデルベルグのネッカー川沿いに「哲学者の道」があるので、そちらが本家と思います。だれかが、京大の哲学者として著名な西田氏のエピソードを借用して名付けたのでしょうか。

旧制高校(戦前の教育制度、大学の前段階)は、全寮制でした。その頃の学生の歌に「デカンショ節」があります。つまり、デカルト、カント、ショウペンハウエルと欧州の哲学者の名が呪文のように唱えられていたのです。そのくらいかつての大学生には哲学に代表される教養主義に対する強いあこがれがあったようです。

西田幾多郎の「善の研究」は、欧州哲学に対抗できる思想だと聞いて図書館で借りた記憶があります。(中身はまったく覚えていない)




南天の赤い実がアクセントになっています。



銀閣寺にはよらずに、南に歩いていきました。



このあたりは桜の花がとても見事です。

かつてこの疎水の歩道にはなにも特徴がなかったのですが、画家橋本関雪の妻が大正年間に桜の苗木を京都市に寄付したことから桜の名所となりました。

竹に積もった雪でこんなに曲がっていました。



(つづく)

コメント (2)
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