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ネアンデルタール人 奇跡の再発見 (朝日選書) 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2012-08-10 |
この『ネアンデルタール人奇跡の再発見』は、明治大学の小野 昭さんが、ドイツで1856年に発見されたネアンデルタール人を奇跡的に再発見したドイツ人考古学者達の話をまとめたものです。2012年に、朝日選書891として、朝日新聞社から出版されました。
本書の内容は、以下のように、全9章からなります。
- 忘れられたネアンデル渓谷
- ネアンデルタール人骨の発見
- ネアンデルタール人の生業と道具立て
- 追跡の開始
- 人骨標本をDNAの分析に
- 人骨出土地点を絞り込む
- 出土地点の再発見
- 発見場所の特定
- 新しい研究の地平
本書は、1856年にドイツのフェルトフォーファー洞窟で発見されたネアンデルタール人の再発見の物語です。このフェルトフォーファー洞窟は、その後、破壊されたと考えられていましたが、1980年代から1990年代に研究プロジェクトが開始され、1997年に発見地が再発見されました。また、1999年には再発見された人骨が1856年に発見された人骨と接合するという快挙がなされています。2000年にも再発掘が行われ、2001年には頭蓋骨の一部がやはり1856年に発見された人骨と接合されました。まさしく、奇跡の再発見です。ドイツ人研究者達の執念の再探索の結果があますところなく書かれており、大変、参考になります。