こんばんは、ForexTVジャパンの浅野です。
先週は公私ともにイレギュラーな日々となり、ブログなどのアップも非常に不安定になってしまった点をお詫びいたします。
さて、相場の方も先週は月末月初を週半ばで迎え、先月のドル買い相場が、今週に入った途端、ドル売りと、出入りの大きい相場展開となりました。流動性は相当細っている上に、ファンド筋も12月を迎えて基本的には動きを止める可能性が高いため、今後も相場の動きはオーバーアクションになる点、十分な注意が必要です。
世界一の通貨流動性を誇るご存じアメリカドルと、ユーロ統合によって、地域の通貨が単一のユーロに統一されたことで一気に流動性が増したユーロは、言うまでもなく2大通貨であることは間違いありません。その相場であるユーロドルが、それぞれの理由で右往左往しているのが現状ではないでしょうか。
ユーロは、アイルランドに端を発したユーロ圏のソブリンリスク再燃から、11月は概ね一方的に売られました。一方12月に入って、それまで下落していた相場の買い戻しが2日続いた後、金曜日の雇用統計が思いのほか悪化したことで、ドルの嫌気売りを誘ったと言うのがシナリオです。
チャートを見ても、そのチグハグ振りは相当なもので、挙げれば限がないほどです。
添付のチャートは日足ですが、
1.一目均衡表では、価格自体が雲の下に出て下落基調を示唆
2.転換線と基準線は、雲の中での推移であるとはいえ、位置関係は下落の交差を継続し下落相場を示唆
3.遅行スパンは雲の上にいるものの、既に当時の価格、基準線、転換線の下に出ており、下落相場を示唆
一方、
A.ストキャスティクスはダブルボトムのネックを上に越え、売られ過ぎの領域を脱出し、強い反転上昇を示唆
B.一目の雲は上昇中で、本年の安値からの上昇相場の影響を色濃く残す
など、
6月からの長期上昇トレンドが勝るのか、11月からの中期下落トレンドが勝るのか、非常に微妙な位置にいるとしか、言いようがない状態です。
さらに、週足は
1.2008年の高値以降、超長期トレンドは下落
2.ストキャスティクスは数値自体中立ながら、右下がりで下落基調
である一方、
A.11月以降の下落は先週、スパイク・ボトムしたことで、反発上昇の可能性を示唆
B.一目均衡表の基準線と転換線は上昇の交差を維持
C.遅行スパンは基準線に沿って下落しているが、いつでも上に抜けることができ、そうなれば、転換線<基準線<遅行スパン の上昇を示唆する位置関係を確保
など、こちらもバラバラに見えます。
こんな状況では、トレンドが長く続くはずはないのですが、ファンダメンタルからは、ユーロの立場の方が危うい気がしています。そのあたりは、回を改めてつぶやいてみようと思います。
ForexTVジャパン
浅野 敏郎
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