次の第2章でご紹介しているのが下のグラフです。
IMM市場では、このほかにブラジル・レアル、ロシア・ルーブル、南ア・ランドの取引もあるようですが、レアルはペソを代用する形でご覧いただければと思います。ルーブルとランドは余りに残高が少なく、基本的には無視できる範囲です。万が一、今後取引が増える自体があれば、リストに加えても問題ありません。
さて、このグラフは各通貨が主語になって、そのネット残高の推移を、過去3週間に渡って掲載したものです。前回や前々回の内容を記憶するのはなかなか難しいため、3週分を一度に掲載したにすぎませんが、少なくともこの3週間のトレンドを把握するメリットが生まれており、より詳細な考察が出来るようになりました。
今の状況は非常に明快な状態にあります。単純に考えれば、ロングの通貨をショートの通貨でロングにすれば、トレンドに沿った取引が可能です。つまり、ポンド円、ペソ円、豪ドル円を買うか、ユーロポンド、ユーロ豪ドル、ユーロペソを売っていればかなり良いポジションができるはずです。ただし、いつまでそれでよいのかという懸念は常に付きまとう上に、厄介なのは、ロング同士、ショート同士のペアが相場を難しくすることがあります。
そう考えると、売り売りペアのユーロ円、買い買いペアのポンド豪ドルやポンドNZドルなどは難しい取引になります。ただ、逆に言えばこうした同じ方向のペアはトレンドも出にくいことから、レンジ取引に徹したり、それぞれのドルストレートのヘッジ取引で細かく収益を出すなどの方法は連想しやすいと思います。
このグラフの問題点
第1章にも書きましたが、ネットのデータだけでは見えないロングとショートの細かい動きが、これでは判別できません。そこで次の第3章では、ポジションの動きをより細かく分析し、目先のセンチメントに迫ろうとしています。
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