外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

遠目からの相場観

2006-03-30 14:36:08 | ☆外国為替を読む

この2日間突然でしたがお休みをいただきました。そして昨日は会議尽くしと、ブログがお休みとなってしまい、すみませんでした。

さて、この休暇の間にFOMCは25bpの利上げを行いドル買いとなる中で一方向には動き辛く、ある程度のドル高では一部を除き、ドル売りの需要もあるようですね。現在の私は、相場に対峙するにはかなり劣悪な環境で、どこぞの無料チャートを稀に見ながらかなり遠目で動きを追っている状況ですが、現在の相場は以下のような感じがしています。


高金利通貨として一時は名を馳せたイギリスポンドですが、今回の米国利上げで政策金利はドルのほうが高くなり、先進国は総じて利上げのバイアスがかかる中でイギリス自体は横ばいのムードが抜け切れていません。つまり対ドルでは売られ気味に推移するだろう予想が成り立ちます。新規のポンド買い需要が後退することに加えて、ポンド売りのシフトがかかるだろうと予想すれば、ポンドドル相場はもみ合いながらも上値が重くなる可能性は想像できます。実際の相場はいよいよ保ち合いとなっていますが、大胆に言えば既に下落のチャンネルに入り込んでいるようにも見えます。

高金利といえば豪ドルやNZドルも代表的な通貨ですが、こちらもやはり金利は横ばいの状況が継続しており、対ドルでは金利差縮小のトレンドだということができ、このところの下落を裏付けています。やや一端の底値を付けたようなここ数日の動きですが反発も限定的で、NZがショートしているまでには至っていない感じがします。資源価格が再び上昇を見せており、好感買いでも出ているのでしょうか。

円やユーロは米ドルほどではないものの、やんわりと利上げのバイアスがかかっており、金利差という部分だけを観ればざっくりと考えて平行線というイメージです。相場に方向感がなくなっている現状を、こちらも裏付けている様相ですね。円の具体的な利上げはもう暫くの時間を必要としそうですが、ユーロやスイスフランは既に政策金利を引き上げており、対円でみれば金利差は拡大傾向といえます。
各対円相場が下落している中で、ユーロ、スイスのクロスが比較的持ちこたえているのは、こうした背景がひとつになっているようです。

ユーロは対ドルで保ち合い相場の様相ですが、もう少し遠目で観るとダブルヘッド&ダブルショルダー(勝手に命名してますが・・・)崩れとも見えますね!?仮にトップは既に形成されたとすれば、ネック分の下げを当面の目標にすえることもでき、だとすれば1.10割れもありえるとの仮説が成り立ちます。ドルスイス相場が上昇するようだと、その可能性も現実的となりそうです。個人的にはドルスイス1.3000がドルの強弱を測る分岐指標のように見えます。

本日のスポット取引から、資金決済日(バリューデート)が新会計年度となる4月3日となります。新年度の投資玉として本日既に高金利通貨の買いが散見されている様子で、相場的には底堅い一因となっています。向こう1週間はこのような傾向があるかもしれません。

NZDUSDで言えば、0.61乗せでは一旦ストッププロフィットを行い、0.6150を上抜けるようなら0.62ミドル辺りでの相場つきで再開する予定です。