外為ガイドブック☆FX取引の基礎や相場分析を解説…五里霧中の相場取引に一筋の光を

外為市場経験者の浅野敏郎が値動きに着目したチャート解説や個人的意見を綴る相場ブログ&用語集!

日銀金利政策決定会議結果

2006-03-09 16:31:00 | ☆外国為替を読む

日本の経済指標関係発表でここまで注目されることも珍しいといえばそうですが、量的緩和政策の解除が公になったようです。以前にも記載したとおり、この決定は利上げの大前提ではあるものの、即ち利上げを意味していません。

事実、7対1で公定歩合は据え置かれましたが、情報によれば利上げに関して本格的に考慮する場合、CPIベースでインフレ率が0-2%を上回る場合である、というある意味で禁断のインフレターゲット的発想を打ち出していることです。

といっても、かのGスパン前FRB議長下の米国を中心にした世界金融システム下ではインフレターゲットは禁断でしたが、後任であるバーナンキ氏はこの方法論に関して、さほど否定的ではないということを聞いたことがあります(ただし、CPIでインフレは図り切れないとも)。インフレターゲットのどこが禁断であるか、厳密には図りかねますが(勉強不足です)、要は金融システム上重要な政策金利決定が、発表されるインフレ率によって誰にでも先読みできてしまうところ・・・?

だとすれば、今の日本が2%を越えるインフレなどはそう直ぐにはありえない・・・という予測もできることから、ならば利上げも暫くは無い!!という結論が導かれているようです。これを受けて円売りがやや優勢、株式市場も企業の資金調達コストの上昇は暫く回避、と受け止められ日経平均は急上昇しています。

ただ、非常に気になるのは、ここ数日に渡り資源関連の相場が下落しています。確かにドルへの先高感も手伝ってドル買い=資源売りという理由は成り立ちますが、単純に投機筋がこれまでのポジションを閉め始めている・・・と捉えるなら、ドル円相場でのドルや日本株は返って売り込まれるのが自然というシナリオもあるようです(というのも大方の意見では円売り株買いのポジションが相当量あるとも・・・)。

近視眼的に観るなら、ドル円相場は下値117.50割れか、上値118.20(一度付いていますが・・・)を再度上抜いたらどちらにもストップロスが控えていそうですね。各通貨ペアともに現在の水準に対する思惑は様々なようです。結論としては・・・注目度の割には何となく中途半端な日銀発表でした。【あと】


新興国市場通貨【EMAERGING CURRENCY / EXOTIC CURRENCY】

2006-03-09 10:05:31 |   -FX実用相場用語

通貨発行国の色分け的な総称で、近年に入って経済的発展が顕著で、国力も全体的に向上しつつあるような国々が発行する通貨のこと。読んで字の如し・・・だが、G7通貨といって、メジャー通貨+準メジャー通貨のように流動性が高い通貨の総称があり、この用語との対比的に派生し、一昔前ではエキゾチック通貨などとも呼んでいた記憶がある。

ではどこの通貨がこの部類に属するのか?・・・といえば非常に感覚的なところがあるが、G7ではなく、かつ通貨需要がある程度あることが条件なのは確か。一部南米通貨、東南アジア、東欧などが著名だが、通貨管理が著しく厳しい国の通貨は、いくら目立つようでも個人的にはあまりピンとこない新興国市場通貨もある。

個人的には暫くコアな金融市場から遠ざかっているのでイメージが出ないが、BRICSといわれる新興市場国通貨でも、ルーブルや人民元、ルピーは全くといって良いほど印象が無い。もっとも彼らですら自国通貨建で通商を行っているとは思えず、外国為替が発生する機会も限定的だからという理由も推測できる。

早くも10年ほど前になるが、当時でもレアルやクラウン、ズロチ、フォリント、ルピア、リンギット、バーツ、ランドなどは限定的な市場においてではあったが相場が建っていたことを懐かしく思い出す

【外為ガイドブック さ行あ行-E】あと